買取実績
2023.10.06
  • 中国美術
  • 骨董品
  • 香道具
  • 東京都豊島区

銅製香炉(香道具)の買取 |東京都豊島区

買取金額

80,000円(税込)

買取品目
香道具
住 所
東京都豊島区
買取方法
出張買取
店主からのコメント

店主からのコメント

今回は、東京都豊島区で、銅製の香炉を買取させていただきましたので、ご紹介させていただきます。

 

東京都豊島区は、都の北西部に位置する区です。

人口は約29万人。周囲は全て東京都の他区で、北は板橋区と北区、東は文京区、南は新宿区、西は中野区と練馬区に接します。

日本有数の繁華街で、サブカルチャーの発信地としても知られる池袋を有する区です。池袋は交通・経済・行政の中心地で、新宿や渋谷と並ぶ東京の三大副都心として発展しています。

巨大ターミナル駅となっている池袋駅周辺は百貨店などの大型商業施設や飲食店が集まっており、若者の情報発信地であり、サブカルチャースポットとして、訪れる外国人観光客の多い土地です。

 

商業地区以外にも、目白などの高級住宅街や、立教大学、学習院大学、川村学園女子大学、東京音楽大学といった大学のキャンパスがある、大変文化度の高い土地でもあります。

また、天祖神社、巣鴨神社など豊島区には、古くから伝統的な寺院や神社が点在しています。

 

天祖神社の創建は鎌倉時代末。六百数十年の歴史をもつ旧巣鴨村の総鎮守です。地域の信仰の中心として長い間愛されてきました。

境内には樹齢六百年、高さ25メートルの一対の大イチョウがそびえ「巣鴨の銀杏」として人々に親しまれています。また、子供に授乳している子育狛犬を見ることもできます。

 

雑司が谷にある鬼子母神堂も有名です。鬼子母神は安産、子育ての神様として知られており、華経の守護神として日蓮宗寺院で祀られています。

江戸時代には、江戸中からたくさんの参拝客が訪れ、門前町として、茶店や料亭が開かれ、とても繁盛していたようです。

平成28年7月には国指定の重要文化財にもなっています。

境内には武芳稲荷、法不動堂、東京都の天然記念物に指定されている樹齢700年の大公孫樹などがあります。

 

他にも、巣鴨のとげぬき地蔵として有名で、4のつく日には縁日が開かれる高岩寺、明暦大火供養塔や遠山景元、千葉周作などの墓がある本妙寺も有名で、これらの寺社は、地域の歴史と伝統文化を象徴しており、参拝や行事が行われています。

 

さらに、あまり知られていませんが、日本の国花である桜の代表的なソメイヨシノの発祥が豊島区です。

現在の駒込から巣鴨のあたりは染井村という村でした。旧染井村では鉢植えをつくることが盛んで、ここでつくられた植木や盆栽は、花売りによって江戸中に運ばれていました。

そんな旧染井村の植木屋が江戸時代後期に交配して生み出した新種がソメイヨシノなのです。

 

そんな東京都豊島区で、今回買取させていただいたのは、清朝期ごろに作られた銅製の香炉です。

 

香炉とは、香道(こうどう)で使用される道具のことです。

香道は香木の豊かな香りを楽しむ芸道です。

室町時代に確立した芸道で、足利義政が公家の三條西実隆や志野宗信らに命じて一定の作法やルールを集大成し、現在の香道の基礎をつくったと言われています。

その後、江戸時代になると、香は武士や貴族だけでなく、豪農や町人の間にも広まり、それまでは男性だけの楽しみでしたが、女性も楽しむようになりました。

しかし、明治時代を迎えると、廃仏毀釈や文明開化の波とともに、日本的ともいえる香道は衰微していきました。

近代では日本独自の伝統文化として見直されつつあります。

 

香道に使われる香木は、主に東南アジアで産出される沈水香木などのことで、チンチョウゲ科の木が真菌などの作用によって樹脂状になったものといわれています。

香木が初めて日本にやってきたのは1400年も前のことだと伝わっています。

当時、淡路島に流れ着いた香木を島人が拾って、薪と一緒に燃やしたところ大変良い香りがしたので、宮廷に献上したという記述が「日本書紀」にあります。

その後、奈良時代ごろから香木が使われだし、仏教儀式に欠かせないものとして仏教と共に発展していきました。

 

香道で使用される心地よい芳香を持つ香木は、六つの産地に分類されて、その香りを五種の味覚になぞらえて表現しています。これを「六国五味(りっこくごみ)」といいます。

 

「六国五味」の六国は下記の通りです。五味説が現れた17世紀に記された、6種の香木の特徴も合わせてご紹介します。

 

・伽羅(きゃら)

産地:ベトナム

そのさまやさしく位ありて、苦味を立るを上品とす。自然とたをやかにして優美なり、譬えば宮人の如し。

 

・羅国(らこく)

産地:タイ

前後に自然と酸味をつかさどる。伽羅にまがうなり。

自然と匂いするなり、白檀の匂いありては、多くは苦を主る。譬えば、武士の如し。

 

・真南蛮(まなばん)

産地:インド南西

味甘を主るもの多し、銀葉に油多くいづること真那蛮のしるしとす、然れども外の例にも有るなり、真那蛮の品は伽羅をはじめ、その餘の列より誠にいやしく、譬えば百姓の如し。

 

・真那伽(まなか)

産地:マラッカ(マレーシア)

匂ひ軽く艶なり。早く香のうするを上品とす、香に曲ありて、譬えば、女のうち恨みたるが如し。

 

・佐曽羅(さそら)

産地:サスバール(インド)

匂い冷かにして酸味あり上品は焚出しに、伽羅まがう聞あり。しかれども自然と軽くして、余香に替われり。其さま僧のごとし。

 

・寸門陀羅(すもだら)

産地:スマトラ島(インドネシア)

前後に自然と酸きことを主る、伽羅にまごう、然れども位薄くして賤しきなり、其の品、 譬えば、地下人の衣冠を着たるが如し。

 

これらの六国の香木を、さらに下記の五味に分類します。

 

・辛(丁字のようなからさ)

・甘(蜜を練ったような香の甘さ)

・酸(梅のような酸っぱさ)

・鹹(汗を拭った手ぬぐいのような塩からさ)

・苦(薬を煎じたような苦さ)

 

同じ種類の香木でも、必ずしも一味とは限らないのが、香道の面白いところです。

いくつもの味を兼ねる香木が多く、また五味には強弱もあります。

このようにさまざまな香りを楽しむ香道では、香を「聞く」と表現し、「嗅ぐ」という表現は不粋とされています。

 

香道具は、香木の香りを観賞するために、香木を割ったり、香りを聞く(嗅ぐ)ための道具ですが、実用性だけではなく、芸術的な価値の高いものも数多くあります。

 

今回買取させていただいた香炉も芸術性の高いお品です。

使いやすい大きさで、摘みが玉石で作られているのが特徴です。台座が唐木で、香炉に合わせた作りになっています。

中国で愛玩されている材質の一つである玉石は、内容によっては非常に高額で買取される可能性があります。

香炉は、本体の美しさを際立たせるために、蓋と台などに高価な材質を使用する場合があり、蓋や台座だけでも値打ちがあるケースもあります。

 

そして、この香炉は、獣面(けものづら)装飾が施されているところもポイントです。

獣面装飾とは、建物や古美術品などの装飾に用いられる、動物の顔や獣の姿をモチーフにした彫刻などの装飾のことを指します。

古代から中世にかけて様々な文化や建築様式で見られる伝統的な装飾方法であり、世界中の寺院や神社、宮殿、城、寺院などの建築物でよく見られます。

特に中国の歴史や文化に根付いいることで知られ、古代からの宮殿や寺院、庭園などの建築物や、今回の香炉のような伝統的な工芸品にも多く使用されてきました。

獣面装飾は中国の伝統文化との深いつながりを持っており、多くの中国人にとって親しみやすい要素となっています。

 

また、中国の古代建築や古美術品は、豪華で華麗なデザインが特徴的であり、獣面装飾は、建築物や家具に豪華さや格式を与える装飾としても重要です。獣面装飾によって、贅沢な雰囲気を演出します。

このような装飾が、中国の美意識や美学と合致しているため、中国人に愛される要因となっています。

 

以上の背景を考慮し、丁寧に査定させていただいた結果、今回の香炉の買取金額は、80,000円となりました。

売主様にはお品の価値を十分にご説明し、ご納得の上での買取となりました。

 

銀座古美術すみのあとは、1985年に創業し、香道具のほかにも、中国書画・中国美術・仏教美術・工芸品など、幅広いジャンルの買取をさせていただいております。

業界実績は40年以上となっており、培ってきた確かな目利きで、お客様の大切なお品物を査定させていただきます。

査定させていただいた作品の背景や、現在の価値なども含めて、丁寧にご説明し、ご納得いただけるような買取金額を提示させていただいております。

「すみのあとに相談して良かった!」と言って頂けるような取引を心がけており、大切なお品物をお預かりする際は、細心の注意を払うとともに、丁寧で適正な査定を行っております。

 

香道は茶道・華道・書道と比較すると、マイナーな芸道と言えるでしょう。

そのため、貴重なお品物であっても、適正価格で査定できる業者が少ないのが現状です。

せっかくの大切なお品の正確な価値がわからないのはとても残念なことです。

古美術すみのあとでは、香道にも詳しい経験豊富な専門スタッフが、丁寧に査定をさせていただきます。

査定額の理由につきましても、ご納得いただけますよう丁重にご説明いたしますので、ご安心してお任せください。

 

無料査定は1点から受け付けております。

品物の点数が多い場合や、ご自身では整理できない状態にある場合は、現地に訪問させていただくことも可能です。

今回は、東京都豊島区での買取となりましたが、都内に限らず、無料で全国どこへでも出張買取に伺いますので、お気軽にご相談ください。

 

出張買取のほか、店頭買取はもちろん、宅配買取も行っています。

着払いで送っていただいてかまいませんが、送る前に必ず、お電話ください。お品物が届きましたら、一つ一つ丁寧に査定して金額をお知らせいたします。

査定金額にご納得いただければ、ご指定いただいた銀行口座にお振込みさせていただきます。

 

ご自宅に古い香炉などの香道具が眠っていて、適正な価格で買取をしてほしいという方は、ぜひ一度、銀座古美術すみのあとまでご相談ください。

 

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