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茶壷を売る前に調べるべき、高額買取につながる大事なポイント
茶道具・煎茶道具のひとつである茶壺。家に古い茶壺があるけれど、値段は付くのだろうかとお考えの方はいらっしゃいませんか?
茶壺をはじめとする茶道具は、思わぬ高値がつくことがあります。
いったいどんなお品が高額買取となるのか、茶壺を売る前に知っておきたいポイントをご紹介します。
目次
茶壺とは
茶壷(ちゃつぼ)は、小さいものは茶入とも呼ばれます。抹茶になる前の葉茶「碾茶」を入れる壺のことです。
陶器製のものが多いですが、材質はさまざまです
もともとは中国から伝わってきたもので、当初は香辛料などを運ぶために使われていましたが、茶道の広がりにより、茶道具として日本国内でも製造されるようになりました。
また、立派な品物に関しては、鑑賞の対象でもありました。
特に室町時代には、茶道具の中でも最も重要視されていて、室町幕府の第6代征夷大将軍である足利義教は茶壺に「注連の縄」と銘をつけていました。
これは、茶道具に銘のつけられた最古の例と言われています。
お茶壺道中について
「お茶壺道中」という言葉を聞いたことはありませんか?
江戸時代、幕府が将軍御用の宇治茶を茶壺に入れて江戸まで運ぶ行事を「茶壺道中」または「宇治茶壺道中」と呼びました。
幕府がはじめて宇治茶の上納を命じたのは1613年と言われています。
それから毎年4月下旬~5月上旬ごろになると、宇治から茶葉の生育状況の報告を受けた茶壺付添人ら(8人~14人)が茶壺を持って江戸を出発します。
そして宇治へ到着し、茶詰めを終えると茶壺は封印され、その取り扱いには細心の注意が払われました。
茶壺道中は五摂家や宮門跡に準じる権威の高いもので、茶壺が通行する際には、大名らも駕籠を降りなければならず、街道沿いの村々には街道の掃除が命じられ、街道沿いの田畑の耕作が禁じられたほどです。
有名なわらべ歌に「ズイズイ ズッコロバシ ごまみそズイ 茶壺におわれて ドッピンシャン ぬけたら ドンドコショ」とありますが、この歌は田植えで忙しい農民たちが、茶壺道中を揶揄した歌だといわれています(諸説あり)。
茶壺の高額買取のポイント
茶壺の歴史は深く、茶道具・煎茶道具としても重宝されてきたことが分かりました。
では、高額買取となる茶壺(茶入)とはどのような品なのでしょうか。
ポイントは以下の3つですが、これ以外にも状態が良かったり、付属品や来歴がわかる付属品が付いていると、高額になる傾向にあります。
①材質
②著名な作者・メーカーの品
③茶壷の形
詳しく解説いたします。
高額買取のポイント①材質
茶壺は陶器製のものが多いですが、金製や銀製のお品もあります。これらが高額買取の対象となりますが、工芸品・骨董品としてのお値段というよりも、材質そのものの価値によるものです。
したがって、重量が重いほうが高値が付きます。
錫(すず)製の茶壺の場合は、作者や時代、あがり(景色・見た目)によって値段が変動します。
錫は茶道具にはよく使われる材質です。見た目の美しさと機能性の高さから大変人気があります。
錫製の茶壷は密閉性が高く、茶葉の保存には最適とされています。
薩摩の偉人で明治維新の指導者、大久保利通が愛用していたと言われている錫製の茶筒の中に残っていた百年前の緑茶も、味や香りがまったく損なわれていなかったというエピソードが残っているほどです。
高額買取ポイント②著名な作者・メーカーの作品
有名な作者やメーカーの茶壺の場合は高価買取が期待できます。
特に、時代がある古いお品で、あがり(景色・見た目)が良い場合は高価買取の可能性がぐっと上がります。
茶壷を製作する有名なメーカーは以下のとおりです。
・光玉堂
・京錫栄
・栄松堂
茶壷を製作する有名な作家は以下のとおりです。
・御錫屋天下一美作守
・沈存周
・泰順造
日本の作家の作品も売れますが、現在は中国作家の方が高価買取が期待できます。
ご自宅に古い茶壺があるという方は、メーカーや作者を確認してみてください。
箱などに銘が入っていると思わぬ高値が付くこともありますよ。
高額買取のポイント③茶壷の形
茶壺を茶道具として使用することを考えると、胴が張っている扱いやすい形のほうが望ましいです。
胴が張っているほうが持ちやすく、横から見た形も美しく趣があり、威厳を感じます。
茶壺の形の種類は多く、胴の張ったものの他に、円柱のものや丸みを帯びたもの、瓢箪の形をしたものまでさまざまです。
ご自宅にある茶壺の形がどれほどの価値のあるものなのか分からないという方は、ぜひ、当店の無料査定をご利用ください。
茶壺以外の茶道具・煎茶道具
当店では、茶壺以外の茶道具の買取もおこなっております。
茶道具は茶道のお品も煎茶道具、どちらも取り扱っておりますので、処分したい茶道具がある場合は、一度お問い合わせください。
よく骨董品として市場で取引される茶道具・煎茶道具の種類をご紹介します。
状態が良く、作者が分かっているお品は高値が付く可能性があります。
茶道具を収集していらっしゃる方は、茶壺と一緒にお持ちになっている方も多いかと思いますので、一度ご確認ください。
茶道具の種類
・点前道具(茶碗、茶筅、釜、水指など)
・装飾道具(掛物、花入、香炉など)
・露地道具(煙草盆、火入、円座、露地草履、蹲踞柄杓など)
・水屋道具(茶巾盥、茶掃箱、箱炭斗など)
なかでも、戦国時代から安土桃山時代に作られた茶道具は高値が付きやすくなります。
また、千家十職(楽吉左衛門、大西清右衛門、中村宗哲他)は高額買取の買取を強化しております。
煎茶道具の種類
・急須
茶葉を淹れて茶碗に注ぐための道具です。
・煎茶碗
小振りな茶碗です。茶の色がわかるように内側が白色のもの、磁器製のものが多いです。
・湯冷
玉露を淹れるときに湯を適温まで冷ますために使用されます。
・茶托
茶碗の下に敷く器です。 銀製、錫製、銅製、木製など様々な材質が使用され、形状も多種にわたります。
・泡瓶(ほうひん)
急須の一種ですが、持ち手がなく、玉露を淹れる際に使用します。
・水注
水を入れておくための器です。
・涼炉
湯を沸かすための道具です。
・ ボーフラ
やかんのように、湯を沸かすための急須に似た形状の器です。
・煎茶盆
煎茶碗や茶托などをのせる盆です。 手前の種類に応じて盆の種類が変わります。
・櫃
道具一式を入れておくための入れ物です。木製や漆塗のものがあります。
・器局
煎茶道具を入れておくための箱です。茶席の室内で使用されます。「局」には「部屋」という意味があります。
茶壺をはじめとする茶道具・煎茶道具の買取をいたします!
銀座古美術すみのあとでは、茶壺・茶入のような茶道具・煎茶道具のほかにも、中国書画・中国美術・仏像・現代絵画・工芸品など、幅広いジャンルの買取をさせていただいております。
茶道具は種類も多く、専門的な知識がないと適正な査定ができません。
当店では、業界実績40年以上の確かな鑑定眼で、お客様の大切なお品物を丁寧に査定しております。
お売り頂く作品の背景や、現在の価値なども含めてご説明し、お客様にご納得いただけるような買取金額を提示させていただいています。
「すみのあとに相談して良かった!」と言っていただけるようなお取引を心がけていますので、ご安心ください。
無料査定は1点から受け付けております。
品物の点数が多い場合や、ご自身では整理できない状態にある場合は、現地に訪問させていただくことも可能です。
訪問当日は専門スタッフが丁寧に査定させていただき、金額にご納得いただけましたら、その場で現金でお支払いいたします。
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すみのあと
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この記事を書いた人
東京美術倶楽部 桃李会
集芳会 桃椀会 所属
丹下 健(Tange Ken)
創業40年の経験と知識、そして独自のネットワークなどを活かして、
お客様の大切なお品物を確かな鑑定眼で査定させていただきます。
作品の背景や、現在の価値なども含めて、丁寧にご説明し、
ご納得いただけるような買取金額を提示させていただいております。