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2025.11.26

骨董品を売りたい方へ。店舗選びと買取のコツを伝授

骨董品を手放すとき、「どのお店に売るべきか」で迷う方は非常に多いものです。骨董は一点ごとに価値が異なり、同じ品物でも専門知識の有無によって査定額が大きく変わります。そのため、信頼できる店を選べるかどうかは、買取価格だけでなく、品物を大切に扱ってもらえるかという安心感にもつながります。特に、祖父母やご両親が大切にされていた品、代々引き継がれた家財、長く保管していた茶道具・書道具・掛軸・陶磁器・軍装品・古布などは、適切に評価、買取できる専門店を選ばないと本来の価値が伝わらないことも少なくありません。

骨董店選びでまず重視したいのは、専門分野の豊富さです。骨董の世界は非常に広く、茶道具を得意とする店もあれば、書画・刀剣・武具・陶磁器・仏教美術などを強みとする店もあります。売りたい品物に合った専門知識を持つ店は、作家名や時代背景、流派や技法、保存状態の意味まで丁寧に読み取り、価値を価格に反映してくれます。

次に大切なのは、査定の透明性と丁寧さです。説明なく値段を提示する店では、納得のいく買取取引はできません。良い店ほど、「どこを評価し、どこがマイナスになるのか」「市場ではどのように取引されているのか」など、査定の根拠をしっかり伝えてくれます。また、自宅への出張査定に対応しているか、キャンセル料が発生しないか、即現金対応が可能かといったサービス面も比較ポイントです。

さらに、口コミや実績も判断材料になります。特に、地域密着で長く営業している店や、専門家のネットワークを持つ業者は信頼度が高く、古美術商組合に所属しているかどうかも安心材料となります。高額品の売却を考えている場合は、過去の買取事例や、どのジャンルに強いのかを確認するとよいでしょう。

骨董品の売却は、一度きりの大切な決断です。せっかく価値ある品を手放すのなら、「どこに売るか」を慎重に選び、後悔しない取引をしたいもの。専門性・実績・査定姿勢・サービスの質を総合的に比較し、あなたの家に眠る大切な骨董品が、本来の価値で評価され、次の持ち主へとつながっていくような店を選びましょう。

目次

■骨董店選びのチェックリスト

骨董品を売る際、最も重要なのは「どの店に売るか」という一点です。骨董は専門性の高い世界であり、店ごとに得意分野・査定力・販売ルートがまったく異なります。品物を正しく評価してもらえるかどうかは、店選びにかかっていると言っても過言ではありません。しかし、一般の方にとって骨董店を見極めるのは容易ではなく、「どこに相談すれば良いのかわからない」「安く買われてしまうのではないか」という不安を抱えている方も少なくありません。そこでここでは、初めて骨董品を売る方でも失敗しないための骨董店選びチェックリストを、実務的視点と専門的視点の両面から徹底的に解説します。


【1. 店の専門性を確認するチェックポイント】

◎(1)得意なジャンルが明確に示されているか

骨董といっても、
・掛軸・書画
・茶道具・煎茶道具
・書道具(硯・墨・筆・印材)
・刀剣・武具・甲冑
・陶磁器(古伊万里、京焼、景徳鎮、李朝など)
・仏教美術・仏像
・古布・藍染・民芸品
・軍装品・勲章
など多岐にわたります。
幅広く扱える店もありますが、必ず得意分野があります。自分の売りたい品物と専門分野が一致しているかを確認しましょう。

◎(2)店主または査定員の知識量が十分か

優良店ほど、作者名・技法・時代・流派・保存状態の影響まで丁寧に説明してくれます。
「これは○○派の作で、特徴は…」「この釉薬は明治期の…」など、具体的に語れるかどうかが判断基準です。

◎(3)市場動向に詳しいか

骨董市場はジャンルごとに価格が大きく変動します。直近の相場に基づいた説明がある店は信頼度が高いと言えます。


【2. 査定の透明性を確認するチェックリスト】

◎(1)査定の根拠を説明しているか

優良店は、
・プラス評価のポイント
・マイナス評価の理由
・市場価格との関係
を必ず口頭または書面で説明します。

説明が曖昧な店、値段だけ提示する店は避けましょう。

◎(2)複数点の査定をまとめて金額を出していないか

古美術店の中には、複数点を「まとめて〇円」として提示するケースがあります。これは個々の価値を曖昧にして、安く買い取る店がよく使う手法です。
必ず1点ごとの査定額を示してくれる店を選んでください。

◎(3)状態説明に一貫性があるか

ヒビ・直し・欠けの有無など、状態判断は査定額に大きく影響します。信頼できる店は、状態の説明を丁寧に行い、写真を一緒に見ながら評価してくれます。

◎(4)査定員の態度が誠実か

高圧的・曖昧・急かす――という態度の店は避けましょう。優良店は「ゆっくり検討してください」という余裕があります。


【3. 料金体系・買取サービスのチェック項目】

◎(1)出張費・査定料・キャンセル料が無料か

出張買取でよくトラブルになるのが、無料といいつつ後から追加料金を請求するケース。
安心できる店はすべて無料とはっきり明記しています。

◎(2)その場で現金支払いに対応しているか

高額商品は銀行振込になることもありますが、基本的に即現金支払いができる店のほうが柔軟で信頼できます。

◎(3)自宅への出張査定の丁寧さ

・靴下を履き替える
・床や畳に布を敷く
・品物を丁寧に扱う
など、細かな所作までチェックすると店の質が分かります。


【4. 信頼性を見極めるためのチェックリスト】

◎(1)口コミの信頼度

Google口コミは参考になりますが、内容を精査しましょう。
・「説明が丁寧だった」
・「他店より高かった」
・「大切に扱ってくれた」
などの具体性がある口コミは信頼できます。

◎(2)買取実績の公開度

ジャンル別の実績、作家名、年代、価格帯の情報が豊富な店ほど実力があります。

◎(3)古美術商組合への加盟

日本の古美術商には複数の組合がありますが、どこかに加盟している店は一定の基準を満たしています。
無所属の店が悪いわけではありませんが、判断材料として重要です。

◎(4)店舗の所在地や営業年数

長年地域で営業している店は信頼度が高く、突然閉店するリスクも低いです。


【5. 再販ルート・販売力のチェック項目】

骨董の買取額は、店の「売る力」に大きく左右されます。

◎(1)オークション・市場への参加状況

店が独自の販路を持っているかで、査定額は大きく変わります。
・国内古美術オークション
・海外販売ルート
・百貨店販売
など多様な販売経路を持つ店ほど高く買えます。

◎(2)海外需要の理解

特に中国陶磁器・李朝白磁・仏教美術・刀剣は海外需要が強いジャンル。
国際相場を理解している店は見積もりが正確です。

◎(3)修復・保存ネットワークがあるか

修復家とつながりのある店は、破損品でも価値を最大限に評価してくれる場合があります。


【6. 実際に店を比較するときのチェック方法】

◎(1)最低2〜3店に査定をとる

骨董は店により査定額が2倍以上違うことが一般的です。
複数店を比較すると、だいたいの相場と店の力量が見えてきます。

◎(2)査定結果の「説明内容」を比較する

金額だけでなく、
・根拠の豊富さ
・状態説明の詳細さ
・品物の扱い
を比較すると、専門性がはっきり見えます。

◎(3)質問を少し多めにして反応を見る

例えば、
「この作家のどこを評価していますか?」
「相場はどのように変動していますか?」
といった質問に、丁寧に答える店は信頼度が高いです。


【7. 遺品整理・蔵整理のときの特別チェックポイント】

遺品整理や蔵の整理では、持ち主の分からない品や大量の古道具が出てきます。

◎(1)量が多くても丁寧に仕分けしてくれるか

専門店は「価値のある物・ない物」を正確に仕分ける力があります。
乱雑に扱う店は避けましょう。

◎(2)価値が低いと思われがちな物も正しく評価するか

・古い箱
・茶碗の共箱
・書道具の付属品
・壊れた香炉
などは実は価値があることも多く、知識の浅い店は見逃します。


【8. 「避けるべき店」のチェックリスト】

以下の特徴が複数当てはまる店は要注意です。

  • 値段だけ提示し、根拠を言わない

  • 店舗住所を公開していない

  • 査定員が高圧的

  • 早く売るように急かす

  • 減額理由を曖昧にする

  • 「今日だけの特別価格」など強引な営業をする

  • 写真だけで高額査定を確約する

1つでも該当したら慎重に判断してください。


■まとめ:チェックリストを活用して後悔のない骨董売却を

骨董品の価値を決めるのは、品物そのものだけではありません。
**「どの店に売るか」**によって、査定額はもちろん、扱われ方、次の持ち主へ渡るまでのストーリーが大きく変わります。今回のチェックリストを参考に、専門性・信頼性・透明性・サービス・実績を総合的に比較し、本来の価値で丁寧に評価してくれる店を選びましょう。

大切な品を手放すのなら、最高の形で次の時代へつなげられる店選びを意識してください。


■骨董店の比較表

骨董品を売る際、複数の店舗を比較することは極めて重要です。しかし一般の方からすると、骨董店の違いは分かりづらく、何を基準に選べばよいか迷ってしまうものです。そこでここでは、骨董店を評価・比較するための表を「専門性」「査定力」「信頼性」「サービス品質」「再販ルート」「接客姿勢」などの主要要素に分解し、どの店がどのような強みを持つのかを一目で理解できるようにまとめました。

比較表に加えて、それぞれの項目で何を見るべきか、どこが重要なのか、どう判断すれば良いのかも詳しく解説します。骨董品の売却は一生に何度も経験するものではありません。だからこそ、比較表を活用しながら慎重に店を選び、価値ある骨董を正しく評価してもらうための基準を明確にしておきましょう。


■骨董店比較表(総合比較)

以下は、仮想的な「A店・B店・C店」の比較表です。実際の店舗に置き換えて使えるよう、項目を汎用的かつ実務的に設定しています。


◆骨董店の総合比較表(基礎)

比較項目 A店(専門型) B店(総合型) C店(大型チェーン型)
専門性 書画・茶道具・古陶磁に強い。分野特化。 幅広く対応するが専門性は中程度。 一般骨董・リサイクル系に強いが高度な専門性は弱い。
査定力 詳細な根拠説明。作家名・技法に精通。 平均的。説明は簡易。 マニュアル対応で個別知識が弱い。
信頼性 組合加盟・老舗で安心度高い。 地域密着で口コミ良好。 店舗数多いが担当者の質が一定でない。
出張査定 丁寧。予約柔軟。大量も対応。 一般的。対応地域が限定的。 スピードは早いが丁寧さは弱い。
手数料 すべて無料。 キャンセル無料。 無料だが減額交渉が多い傾向。
再販ルート 国内外オークションに強い。 地域の市場が中心。 大量流通向けの販売網。
高額品対応 高額査定に強く、適正評価が可能。 得意ジャンルに限れば可。 高額品は本部判断で時間がかかる。
接客・説明力 誠実で丁寧。理解しやすい。 親しみやすいが専門話は弱い。 事務的な対応が多い。
適している売却タイプ 書画・茶道具・陶磁器・仏教美術など価値の高いもの 家にある一般的な骨董・古道具 とにかく早く売りたい、大量処分したい場合

■項目別・詳細比較解説

比較表だけでは見落とすポイントもあるため、各項目ごとに「何を基準に比較すべきか」「優良店をどう判断するか」を掘り下げます。


【1. 専門性:骨董店選びで最も重要な指標】

骨董店ごとの最大の違いは「何を得意としているか」です。

●A店(専門型)

・作家名、技法、時代判定に明るい
・書画・茶道具など特定ジャンルで圧倒的に強い
・古美術商マーケットや国際相場も把握
→専門性が高い店ほど、高額品の買取で真価を発揮します。

●B店(総合型)

・幅広く対応してくれる
・得意ジャンルはあるが、専門性はA店に劣る
・分かりやすい説明で一般ユーザー向け
→家庭に眠る一般骨董や、量のある整理向き。

●C店(大型チェーン型)

・骨董というより「リサイクル全般」
・査定員の知識は均質だが個別専門は弱い
・大量処分やスピード重視の人向け
→専門解釈を必要とする品は過少評価されやすい。


【2. 査定力の比較】

骨董品の価値は、査定員の知識によって大きく変わります。

●A店(専門型)

・「釉薬」「時代」「作者の癖」など深い解説が可能
・1点ごとの査定が必ずある
・マイナス点も明確に説明する
→査定根拠が一番明確。

●B店(総合型)

・特徴や作家名程度は説明できる
・査定根拠は簡単な傾向
→極端な過小評価はないが、高額品では力不足。

●C店(大型チェーン型)

・マニュアル式査定
・骨董の作家評価が弱い
・美術専門の目利きがいない
→市場価値を拾いきれず、安くなることが多い。


【3. 信頼性の比較】

●A店

・古美術商組合加盟
・30年以上の老舗が多い
・高額商品でも対応が安定

●B店

・地域密着のため親しみやすい
・口コミで営業している店は信用度高い

●C店

・会社としての安心感はある
・ただし担当者の差が激しく、品質は一定ではない


【4. 出張査定・サービス品質】

近年、もっとも問題が多いのは「出張査定の質」です。

A店

・床に布を敷くなど扱いが丁寧
・量が多くてもじっくり査定
・時間をかけて説明してくれる

B店

・対応は一般的でトラブルは少ない
・ただし大量の古道具は苦手な場合あり

C店

・スピード重視
・「とりあえず全部引き取る」方針で粗い
・価値の低いものと一緒に高いものが混ざると過少評価になりがち


【5. 手数料・料金体系の比較】

A店

完全無料。
キャンセル時も丁寧な対応で安心。

B店

無料が基本。
ただし遠方は出張不可の場合あり。

C店

手数料は無料だが、減額交渉が多い傾向。


【6. 再販ルートの優劣】

骨董店の「売る力」は査定額に直結します。

A店:最も高額買取が期待できる

・国内オークション
・海外バイヤー
・美術商ネットワーク
→高額買取の可能性が非常に高い。

B店

・地域市場での再販が中心
→一般的な品の扱いは良いが、高額作家ものは弱い。

C店

・大量回転型の販売ルート
→高額品より、家具や雑貨向き。


【7. 接客・説明力】

●A店

・専門性が高いが言葉は丁寧
・じっくり時間をかけて説明する
・安心して話せる雰囲気

●B店

・親しみやすい
・専門的な話はやや弱いが素直

●C店

・淡々とした対応が多い
・知識が浅いため説明不足になりやすい


■用途別・選ぶべき骨董店タイプ

●高額品(掛軸、茶道具、仏教美術、陶磁器、刀剣)

→A店(専門型)が最適。

●一般的な古道具(皿、壺、古本、民具など)

→B店(総合型)がバランス良い。

●大量の蔵整理・家具類の処分

→C店(大型チェーン型)が便利。


■最終比較:あなたに最適な店を見つけるために

骨董店の比較表を使うことで、
・どの店が自分の品物に合っているか
・どの査定員が信頼できるか
・どこで売ると最も高く売れるか
が明確になります。

品物の価値は「店選びで決まる」と言っても過言ではありません。
比較表を活用しながら、複数店で査定を取り、後悔のない売却につなげましょう。


■骨董品を高く売る方法

骨董品は、その価値が分かる人間が適切に評価した場合と、知識の乏しい査定員が簡易的に見た場合とで、査定額が数倍〜数十倍変わる世界です。そのため「どの店に売るか」「どのタイミングで売るか」「どのように見せるか」によって、最終的な買取金額は大きく左右されます。ここでは、骨董品をできる限り高く売るために絶対に押さえておくべき方法を、実務的・専門的に5,000字で徹底解説します。


【1. 最も重要:専門店に査定を依頼する】

骨董品を高く売るための第一条件は、「専門店に見せる」ことです。

■専門店は“読み取りの精度”が違う

骨董品における査定は、以下のような要素を総合判断して価値を決めています。

  • 作者・工房・流派

  • 時代背景、制作年代

  • 技法・素材の良さ

  • 保存状態の良し悪し

  • 共箱・箱書きの真贋

  • 市場での需要

  • 海外相場

これらを正確に見抜くには、多数の経験と専門知識が必須です。
例えば、茶道具では箱書の筆跡を判断し、陶磁器では高台の削り跡や釉薬の流れを読み、書画では紙の経年変化や墨色の特徴を観察します。

総合リサイクル店やマニュアル査定型チェーン店では、これらを正確に読み取れないことが多く、適正値に届きません。

■高額品ほど専門店で差が出る

特に以下のジャンルは専門性が必須であり、査定額の差が出やすい領域です。

  • 掛軸・日本画・書

  • 中国書画・中国骨董

  • 茶道具・香道具・煎茶道具

  • 書道具(硯・墨・水滴・印材)

  • 陶磁器(古伊万里、李朝、景徳鎮など)

  • 仏教美術

  • 刀剣・武具・甲冑

  • 軍装品

  • 古布・藍染、民藝作品

こうしたジャンルを専門とする店に依頼すると、査定額が跳ね上がるケースが少なくありません。


【2. 一度に売らず“複数店で比較”する】

骨董品の価値は、店によって評価が大きく異なります。そのため「一店舗だけで即決」は厳禁です。

■比較査定を取るべき理由

  • 査定員の知識量に差がある

  • 店の得意ジャンルが違う

  • 再販ルートの強さが異なる

  • 交渉余地が生まれる

  • 相場感が分かる

特に、高額が見込める品は最低でも2〜3店舗に査定依頼をしましょう。

■金額より“説明内容”を比較する

比較する際、単純な金額だけでなく、

  • なぜこの値段になるのか

  • どの部分を評価しているのか

  • 現在の相場はどうか

こうした説明内容の質が高い店が、最終的に信頼できます。


【3. 付属品や証明書は絶対に捨てない】

骨董の査定額を左右するのが「付属品」です。

■価値が跳ね上がる付属物

  • 共箱(作家の箱)

  • 共布・栞・署名

  • 桐箱・硯箱

  • 鑑定書(特に中国骨董)

  • 由来(いつ、どこで入手したか)

  • 作家の証明書

  • 茶道具の水滴・蓋置などの付属品

例えば、同じ茶碗でも“共箱付き”と“箱なし”では査定額が2倍以上変わることもあります。

■古い紙切れも価値がある

茶道具の小紙、書道具の箱書、古布の由来書などは、素人目には価値が分からないものが多く、処分されることがありますが、専門家にとっては重要資料です。


【4. 整理・掃除の“やりすぎ”は厳禁】

良かれと思って行う掃除や修理が“価値を下げる”ことがあります。

■絶対にやってはいけないこと

  • 掛軸のシミを取ろうとして洗う

  • 金属製品を磨く

  • 古い墨や硯を削る

  • 古布を洗濯する

  • 木箱に防虫剤を大量投入

  • 陶器の汚れを強くこする

骨董は「自然な経年変化」が価値になるため、
素人修理は99%価値を損なうと考えてください。

■査定前に軽いホコリを払う程度で十分

埃をそっと払う程度なら問題ありません。
本格的なクリーニングは店側で実施した方が安全です。


【5. 状態が悪くてもまとめて捨てない】

古い骨董品の中には、状態が悪くても価値が非常に高いものが存在します。

■“壊れていても価値がある”代表例

  • 耳の欠けた古伊万里

  • 表装が破れた掛軸

  • 錆びついた刀装具

  • 欠けた唐金香炉

  • 裂けた古布・藍染

  • 欠けのある古書道具

  • 中国骨董全般(破損品でも高額)

特に中国陶磁・古九谷・李朝白磁などは、修復前提で取引されるため、破損があっても十分高値になることがあります。


【6. 写真査定は参考程度にする】

写真査定は便利ですが、画像だけでは判断できない部分が多く、買取価格が低く出ることがあります。

■画像で判断できない部分

  • 釉薬の質感

  • 墨のにじみ

  • 銀装の重さ

  • ニオイ(カビ・香木など)

  • 裏面の細部

  • 高台の削り跡

写真査定で「数千円」と言われたものが、実物査定で「数万円」に変わるケースはよくあります。


【7. 海外需要を理解している店を選ぶ】

現在の骨董市場は、国内より海外需要の方が高いジャンルが多いため、海外相場に詳しい店は評価額が高く出ます。

■海外で人気のあるジャンル

  • 中国陶磁器・書画

  • 仏像(東南アジア需要)

  • 刀剣・鐔

  • 日本の和家具(欧米需要)

  • 茶道具(台湾・香港需要)

海外への販売ルートを持つ店は、高額査定につながりやすいのが特徴です。


【8. 需要が高いタイミングを狙う】

骨董市場には、季節性や相場の波があります。

■高く売れるタイミング

  • 中国骨董:旧正月前

  • 掛軸:春と秋(茶会シーズン)

  • 茶道具:初釜シーズン(冬〜春)

  • 軍装品:コレクターイベント前

  • 古布:着物イベント期(秋)

高額売却を狙うなら、季節や市場動向を知っておくと有利です。


【9. 出張査定は“丁寧な店”を選ぶ】

骨董品は、扱い方にその店の姿勢があらわれます。

■良い出張査定の判断基準

  • 畳や床に布を敷く

  • 箱から出す際に手袋を使う

  • 一点ずつ丁寧に説明

  • 写真を撮って本部へ送るなど慎重

  • その場で即決を迫らない

扱いが丁寧な店は、査定にも誠実であることが多いです。


【10. 相場を知っている店は、説明が丁寧】

「なぜこの値段になるのか」を丁寧に説明できる店は、
知識があり、刻々と変化する市場を理解している店です。

■良い店の説明の特徴

  • 市場の成約例を出す

  • 海外相場を踏まえて話す

  • 作者・時代・流派の話が詳しい

  • 保存状態のプラスマイナスを明確に示す

価格の根拠がはっきりしている店ほど、結果として高額査定につながります。


【11. 大量の蔵整理は“一括処分”ではなく“仕分け査定”を依頼】

蔵や実家に大量の骨董が眠っている場合、
“全部まとめていくら”
という査定は非常に危険です。

■仕分け査定では以下を分けて評価

  • 高額品

  • 中程度の価値の物

  • 時代を判断しにくい物

  • 資料的価値の高い物

  • 付属品(箱・古文書など)

特に、古い家には「見た目は地味でも価値が高いもの」がしばしば混じっています。
蔵整理は専門店の得意分野です。


■まとめ:骨董品を高く売るには“知識ある店+正しい準備”が必要

骨董品は、査定する人と販売する店によって価値が大きく変わる世界です。
高く売るために必要なのは、

  1. 専門店に見せる

  2. 複数店で比較する

  3. 付属品を揃える

  4. 掃除や修理をしすぎない

  5. 状態が悪くても捨てない

  6. 海外需要を理解した店を選ぶ

  7. 市場のタイミングを見る

  8. 丁寧な査定をしてくれる店を選ぶ

という、たったこれだけです。

大切に受け継がれた品物が、本来の価値で次の持ち主へ渡っていくためにも、
売却前の準備と店選びにしっかり時間をかけることが大切です。


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古美術すみのあとでは出張買取に加え、ご自宅の整理や生前整理・終活、コレクションの処分・整理・断捨離、またはご遺品の整理、そして解体に伴う倉庫や納戸・納屋・蔵の整理も承っておりますのでお気軽にご相談下さい。LINEなどweb査定も無料で行っておりますのでご遠慮なくお問い合わせください。

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東京美術倶楽部(桃李会 集芳会 桃椀会 所属)

■電話

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■営業時間

9時~20時(電話受付のみ。店舗営業時間は異なります)

■定休日

水曜・木曜
※店頭買取(11時~16時)は毎月 第1・2日曜日のみ受付ております。

この記事を書いた人

東京美術倶楽部 桃李会
集芳会 桃椀会 所属

丹下 健(Tange Ken)

丹下 健(Tange Ken)

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お客様の大切なお品物を確かな鑑定眼で査定させていただきます。

作品の背景や、現在の価値なども含めて、丁寧にご説明し、
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