骨董コラム
  • TOP
  • 骨董コラム
  • 実家や蔵から出てきた鎧、実は高価買取のチャンスかも?
  • 骨董品
2025.10.28

実家や蔵から出てきた鎧、実は高価買取のチャンスかも?

かつて戦国の世を駆け抜けた武士たちが身にまとった鎧や甲冑は、単なる防具ではなく、武家の誇りと美意識を象徴する工芸品でもあります。現代では実際に戦に使われることはなくなりましたが、その造形美や技術の高さから、美術的・歴史的価値を持つ文化財として高く評価されています。そのため、鎧や甲冑は骨董市場でも非常に人気が高く、保存状態や製作者、時代背景によっては高額買取が期待できるジャンルです。

鎧買取において重要なのは、見た目の華やかさだけではありません。例えば「江戸時代以前の実戦用甲冑」や「名工による作」「家紋入りの具足」などは、歴史的な価値が高く、専門家による正確な査定が欠かせません。また、現代の復元鎧や観賞用甲冑であっても、人気の工房や名のある職人の作品であれば高評価となることもあります。保存状態も価格を左右する大きな要素で、錆びや汚れがあっても修復可能な場合は十分に価値が残るケースも多いのです。

当店では、鎧・甲冑・兜など日本の武具全般を専門に査定・買取しております。出張買取にも対応しており、重くて運びにくい鎧もご自宅でそのまま査定可能です。戦国武将の名を冠した伝来品、飾り鎧、現代作の模写甲冑、さらには部品のみ(胴・兜・籠手など)でも丁寧に査定いたします。お客様の大切な家財やご先祖の遺品を、一つひとつの歴史と背景を踏まえて誠実に評価することを心がけています。

蔵や倉庫に眠ったままの古い鎧が、実は驚くような価値を持っていることも少なくありません。専門的な知識を持つ鑑定士が適正な市場価値を見極め、納得のいく形でお取引をサポートいたします。鎧・甲冑の買取をご検討の方は、ぜひ一度ご相談ください。

日本における鎧・甲冑の歴史

.古代(弥生‐古墳時代)〜短甲・挂甲の時代

日本において甲冑の起源を探ると、弥生時代の遺跡から「短甲(たんこう)」と呼ばれる胴を覆う丈の短い甲、および「挂甲(けいこう)」という形式が出土し始めています。costume.iz2.or.jp+1
「短甲」という名称は、「みじかよろい」とも読み、胴の前後を守る丈の短い甲であり、木製・革製・鉄製板綴りなど複数形式がみられます。costume.iz2.or.jp+1

古墳時代に入ると、金属製(鉄板)や鋲留め・覆輪(ふくりん)技法を用いた鎧も確認されており、すでに「胴を守る」「肩/腕/脚を守る」装備の各部位(草摺・肩鎧・籠手・脛当など)が装備されるケースもあります。costume.iz2.or.jp+1
この時期の鎧は、主に貴族・豪族の儀礼的武装・埴輪上の武装姿などから想像されており、実戦における「騎馬武装」というよりは、戦闘に備えた武具・身分象徴としての性格が強かったと考えられます。

このように、古代の鎧は「胴を守る甲」の基本構造がまず成立し、後の武具発展の基礎となりました。査定視点としては、短甲・挂甲形式の鉄板の鋲痕・覆輪技法・埴輪出土例との関連などをチェックすることで、製作時期の初期段階を見極める手がかりとなります。


2.平安時代(末期)〜武士階級の登場と「大鎧」「胴丸」の成立

平安時代末期、武士階級の勃興とともに、騎馬武装中心の戦法が増えたことから、甲冑の形式にも大きな変化が生じます。まさにこの時期に、いわゆる「大鎧(おおよろい)」や「胴丸(どうまる)」といった日本的甲冑様式が成立します。刀剣ワールド
たとえば「大鎧」は、馬上戦に適した構造をもち、腰から大腿にかけて四方(前後左右)を覆う草摺(くさずり)を備え、弦走(つるばしり)を持つ革飾り、小札(こざね)を威し糸で綴った板綴り構造などが特徴です。costume.iz2.or.jp+1
また胴丸は、徒歩武者用・軽装動作用として発展し、胴体を右脇で合わせる構造や、草摺枚数の変化(四間草摺→八間草摺)などの工夫がみられます。costume.iz2.or.jp+1

この時代、甲冑は機能を果たすだけでなく、武家の勲功・格式・美術性を示す重要な装備へと位置付けられました。装飾漆・威し糸・紋章の使用など、美的な評価対象としての側面も強まります。だるま3マガジン – 骨董品の買取、売却&査定はこちら
買取・査定の観点では、この「大鎧/胴丸という形式そのもの」「小札構造」「草摺の形式」「右脇合わせかどうか」などが時代・型式を判断する重要な手がかりとなります。


3.鎌倉時代〜室町時代:実戦を通じた改良と簡略化

鎌倉・室町期に入ると、戦の規模が拡大し、徒歩武者・雑兵の比重も高まるとともに、甲冑も軽快性・機動性を求めて改良が進みました。刀剣ワールド+1
「大鎧」「胴丸」から、より動きやすい形式、各部品を簡略化・統一化したものが普及します。たとえば袖鎧・大袖・脛当・籠手・草摺の構造が簡略化されたり、胴体部の構造がより軽量化された甲冑形式が現れます。tadayasu.co.jp
また、この時期には甲冑職人の技術も向上し、鍛冶・甲作・革具・紐具などを担う工房体制が整ってきたことも、甲冑の質的飛躍に寄与しています。ウィキペディア
この時代の甲冑には「実戦用」と「儀礼用・観賞用」の両面がありますが、戦国期に至るまでの移行期として、形式・構造・材質の多様化が特徴です。

査定においては、甲冑の軽装化・小札の材質・威し糸の色・草摺の枚数・脚・腕防具の付き方などから、「鎌倉期」「南北朝期」「室町期」といった時代判断が可能です。また、部品が欠損・補修されているかどうか、機能性を優先してリフォームされた形跡があるかどうかも価値を左右します。


4.戦国時代:当世具足・南蛮胴具足と甲冑の黄金期

戦国時代は、まさに甲冑の発展・変革の頂点ともいえる時期です。日本全国で合戦が頻発し、武装が大規模化・量産化される中で、甲冑も「実戦に耐える防具」として高度に洗練されました。costume.iz2.or.jp+1

この時期の代表的形式に「当世具足(とうせいぐそく)」があります。これは馬上・徒歩を問わず使用でき、鉄や鋼の板を大きく用い、胴・袖・脛当などを一体的に覆う構造が増えました。威し糸・漆塗りなどの装飾性も高まり、家紋・馬印・飾り立物が華麗になりました。costume.iz2.or.jp
また、16世紀以降、南蛮貿易の影響を受けて「南蛮胴具足」と呼ばれる西洋式の影響を受けた甲冑も登場します。西欧甲冑の板金技術・鋲打ち・鋼鉄材などが取り入れられ、より強固で機能的な甲冑が生み出されました。costume.iz2.or.jp

この戦国期の甲冑は、実戦に用いられたという「伝来」「使用痕」「戦場報告・伝承」があるものがとくに価値が高くなります。査定の観点では、鉄の質(板厚・鋲痕・錆び具合)、漆・威し糸の保存状態、家紋・馬印・立物のオリジナリティ、伝来・銘・附属具(兜・籠手・脛当)などを確認すると良いでしょう。また、修理の有無・後補の程度も価格を大きく左右します。


5.江戸時代:太平の世と甲冑の装飾化・儀礼化

江戸時代に入ると、国内は比較的平和な時代が続き、戦国時代のような大規模な戦闘は減少します。その影響で、甲冑は純粋な戦闘装備というよりは、武家の格式・装束・儀礼用としての役割が強くなっていきます。だるま3マガジン – 骨董品の買取、売却&査定はこちら
例えば、飾り鎧・拝領鎧・家宝としての甲冑の需要が増え、漆・金箔・絵画的装飾・家紋・威し糸の色彩など、美術工芸品としての価値が高まります。形式としても、軽装・観賞用に作られたもの、部屋飾り用に改変されたものが多くなります。costume.iz2.or.jp+1
この時代の甲冑を買取・査定する際には、「実戦用途か儀礼用途か」「観賞用に改変されているか」「家紋・家系伝来があるか」「保存状態・塗装・威し糸の鮮やかさ・錆び・虫食い・摩耗」などが鍵となります。実戦用途とされる「戦跡のある甲冑」よりも、保存状態が良好で美術性の高い「儀礼・飾り用甲冑」の方が近年では人気・価格ともに高くなりがちです。


6.幕末〜明治維新:甲冑の終焉とコレクション化

幕末期に至ると、西洋式軍備の導入とともに、甲冑の実用的な意味はほぼ終焉を迎えます。甲冑はもはや戦場で用いられるものではなくなり、武家・士族階級の象徴・記念品・コレクション品としての位置づけに移行します。costume.iz2.or.jp
明治維新後、武士階級の解体・廃刀令など軍装の近代化が進む中、甲冑は「歴史資料」「美術工芸品」「戦前・戦国関連の収集対象」として再評価されるようになりました。海外でも「サムライ甲冑」としてコレクターズアイテムになり、日本国内でも博物館・民間コレクションが形成されています。

この時代の甲冑を扱う際には、「明治以降の復刻品か?」「明治期の倉庫整理品か?」「戦前/戦後の収集品か?」という判断が重要になります。伝来記録・購入記録・修復記録があると価値が高まります。また、保存状態・オリジナル性(銘・作者・職人)・剥落・付属具の保存状況を評価ポイントとします。


7.甲冑の価値を高める要素と買取視点

鎧・甲冑を「高く売る」ため、並びに査定の際に着目すべきポイントを以下に整理します。

  • 時代・形式の正確な把握:短甲・挂甲(弥生〜古墳期)、大鎧・胴丸(平安〜鎌倉)、当世具足・南蛮胴具足(戦国期)、儀礼・飾り鎧(江戸期)という大まかな時代区分を把握し、構造・材質・装飾の特徴から時代を判断します。

  • 素材・製作技術:鉄板の質・小札の構造・鋲打ち・漆の塗り・威し糸・革具・金箔などの素材水準・職人技術を確認します。戦国期の実戦用甲冑などでは板厚・鋲打ち痕・使用痕も参考になります。

  • 装飾・意匠・家紋・立物など:家紋入り・馬印・立物(兜の装飾)・漆塗り・金箔・絵柄・威し糸色などが装備の格・作風・時代による特色を示します。特に武将所持品・伝来品であれば価値が上がります。

  • 伝来・付属具・付属記録:武将ゆかり、家伝、購入記録、修理記録、付属する兜・籠手・脛当・草摺などの揃い具合が査定を左右します。「胴だけ」「兜だけ」でも値はつきますが、揃いが良い方が高価。

  • 保存状態・修復・オリジナル度:錆び・腐食・虫害・漆の剥落・改変跡・新補修の痕などはマイナス要素ですが、修復可能な状態であれば査定対象となります。逆に改変・観賞目的に大きく意匠変更されている場合、実戦用としての価値は下がることがあります。

  • 市場性・希少性・コレクター人気:戦国期実戦用・名工作・武将所持伝来品・希少な型式(南蛮胴具足等)などは国際的にもコレクター需要が高く、高価買取につながります。

  • 地域・職人・流派:作系や流派(甲冑師・甲作・小札師)や地域性がわかる刻印・銘があれば、専門鑑定としての価値が増します。


8.鎧・甲冑の歴史的意義と現代的価値

甲冑は単なる武具ではなく、日本の武家文化・戦術変化・美術工芸の発展を映す鏡でもあります。例えば、平安末期には騎馬武者中心の戦法に応じて大鎧が発展し、戦国期には火器導入・集団戦化に合わせて甲冑も技術的に大きな転換を迎えました。刀剣ワールド+1
また、江戸期には戦ではなく儀礼・格式用としての甲冑が作られ、漆・金箔・意匠美が高められました。だるま3マガジン – 骨董品の買取、売却&査定はこちら
このように、甲冑の形式・装飾・用途を読み解くことで、その鎧が「いつ・誰が・何のために」作ったかという背景を立体的に捉えられ、査定・販売においても物語性・付加価値を高めることができます。

現代では、甲冑は国内外でコレクターズアイテム、美術工芸品、博物資料としての価値が高まっており、特に海外マーケットでは「Samurai Armour」として人気があります。こうした背景を抑えておくことは、買取側でも販売側でも、査定額を上げるための重要な戦略となります。


9.まとめ:鎧買取に向けた活用ポイント

  • 鎧を査定・買取に出す際には、まず「形式・時代判断」が重要です。上記の時代区分を踏まえ、胴体・兜・付属具・装飾の特徴から時代を絞りましょう。

  • 次に「製作技術・素材・意匠」を確認します。板金・小札・鋲打ち・漆・威し糸・家紋・立物などが鑑定・価値化の鍵です。

  • それから「伝来・付属・保存状態」。武将関係・家伝・記録付き・付属具充実・保存良好という条件が揃えば買取価格は大きく跳ね上がります。

  • また、「物語を語ること」がマーケティング上も重要です。どこの武将が使ったか、どの戦場で使われたか、どの甲冑師の作か、保存されてきた蔵の背景など、ストーリーがあると収集家・愛好家の興味を引きます。

  • 最後に、「現代のコレクター動向・海外マーケット」を視野に入れておくと良いでしょう。日本国内だけでなく、海外需要も収益拡大の鍵です。

鎧を高く売るための査定・買取ポイント(完全ガイド)

1.鎧の価値を決める5大要素

鎧(甲冑)の買取価格は、単なる古さや見た目の豪華さだけでなく、時代・形式・素材・保存状態・由来という5つの要素によって大きく左右されます。

まず時代ですが、平安末期から戦国時代にかけて作られた「実戦用甲冑」は特に高額査定の対象です。戦国武将の実用品、あるいは南蛮貿易の影響を受けた「南蛮胴具足」などは、鉄板の構造・鋲打ち・漆塗りの特徴から真贋や時代が見極められ、保存状態が良ければ数百万円以上の評価に達することも珍しくありません。

素材・構造も重要なポイントです。古い時代の甲冑は、鉄や銅、革を巧みに組み合わせており、特に小札(こざね)を威し糸で綴じた「大鎧」や「胴丸」などは、当時の職人技の粋を示すものとして評価されます。装飾に金箔・朱漆・家紋を施した甲冑や、立物(兜の飾り)が残っているものは特に人気があります。

保存状態も査定を大きく左右します。錆び、漆の剥落、威し糸の切れ、虫食い、湿気による変色などは減点要素ですが、逆に「修復可能」と判断される場合は価値が残ることも多く、専門店では修復見込みを考慮して高めに評価されることもあります。

さらに、**由来(伝来)**が明確な鎧は特に高価です。特定の武将・藩主・家系に伝わる品、あるいは箱書きや伝書、刀装具などが添付されている場合、歴史資料としての価値が高まり、通常の市場価格を大きく上回ることがあります。


2.時代別にみる高額査定の傾向

(1)平安〜鎌倉期の鎧

「大鎧」や「胴丸」など初期の甲冑は、現存数が非常に少なく、国指定文化財級のものもあります。美術館級の品質であれば、数百万円〜数千万円の評価もあり得ます。

(2)室町〜戦国期の甲冑

最も人気が高いのがこの時期です。「当世具足」や「南蛮胴具足」など、実戦で使用された実用甲冑が中心で、保存状態が良いものや有名武将所縁の品は特に高値になります。実用痕跡や火縄銃の弾痕、戦場での修復跡などが残っているものは、逆に「本物の証」として評価される場合もあります。

(3)江戸期の儀礼・飾り甲冑

江戸時代になると、戦が少なくなり、甲冑は主に儀礼や飾りとして作られました。このため実戦用ほどの実用価値はないものの、漆塗り・金箔・家紋入り・威し糸の美しさなど、美術工芸的価値が高いものが多いです。特に「大名家伝来」「拝領鎧」といった記録があるものは、近年のコレクター市場で人気が高く、高価買取の対象となります。

(4)明治以降の復刻甲冑・現代甲冑

明治・大正期には、甲冑師が伝統技術を継承して制作した復元品も多くあります。特に有名甲冑師(加藤一冑、二世加藤一冑、三世明珍宗之など)の作品は現代美術工芸品として人気があり、数十万円〜百万円台の評価も可能です。


3.高く売るための準備とコツ

鎧を売る前には、以下のような事前準備を行うことで査定額を引き上げることができます。

(1)付属品をそろえる

箱・木札・書付・由来書・写真など、鎧に関係する付属品はすべて揃えて査定に出すことが大切です。たとえ内容が簡素でも、記録があるだけで出自の信頼度が上がり、査定額が10〜30%上がることがあります。

(2)安易な清掃は避ける

錆や汚れが気になる場合でも、自分で磨いたり研磨したりするのは禁物です。古い漆や金箔は非常に繊細で、素人の手入れで価値を損なうことがあります。柔らかい布で軽く埃を取る程度に留め、状態の確認や修復は専門家に任せましょう。

(3)分解せずそのまま査定へ

甲冑は部品ごとに分解可能ですが、専門知識なしに解体すると組み方や糸の結びが分からなくなり、修復が難しくなります。特に小札や威し糸は一度外すと元に戻せないことが多く、査定額が大きく下がる原因になります。

(4)保管環境を整える

湿気と温度変化は甲冑の大敵です。査定前には、通気の良い場所で直射日光を避け、除湿剤を使って保管しておくと良いでしょう。


4.買取業者選びの重要性

鎧を売る際、最大のポイントは「どこに査定を依頼するか」です。骨董全般を扱うリサイクル店やネット買取よりも、甲冑や武具専門の買取業者に依頼する方が圧倒的に高額査定になります。

専門業者は、時代判定・製作技術・甲冑師の流派などを細かく見極められるため、一般業者が見落とすようなポイントを正しく評価してくれます。また、国内外のコレクター市場やオークション動向を踏まえた査定を行うため、最新の相場での買取が期待できます。

特に以下の点をチェックしましょう。

  • 武具・甲冑専門の鑑定士が在籍しているか

  • 出張買取・査定料が無料か

  • 過去の買取実績やお客様の口コミが公開されているか

  • 海外販売ルート(欧米コレクター市場)を持っているか

こうした条件を満たす業者は、保存状態が悪い鎧でも「修復再販売」を見込んで適正な価格を提示してくれることが多いです。


5.市場動向と海外需要

近年、日本国内の骨董市場に加えて、海外での“Samurai Armour”人気が急上昇しています。特に欧米では、戦国時代の甲冑や兜が日本美術の象徴として高く評価され、現地オークションでは数百万円規模の取引も多く見られます。

そのため、海外コレクターとの取引ルートを持つ業者や、国際オークションへの出品実績を持つ業者に依頼すると、国内相場を上回る価格で売却できるケースもあります。海外では「戦国武将の鎧」や「大名家伝来」といった物語性を特に重視するため、伝来や由来が分かる資料付きの品は非常に人気が高い傾向にあります。


6.鎧の査定で評価されるディテール

具体的な査定ポイントは以下の通りです。

  • 兜(かぶと):鉢の枚数(32枚・62枚など)や立物の有無、前立てのデザイン、日輪・月輪・獅子などの意匠。

  • 胴(どう):鉄板の厚み、小札の数、威し糸の色や素材、草摺の枚数、家紋の有無。

  • 籠手・脛当:鉄の質、革の柔軟性、漆塗りの状態、当て革の保存。

  • 装飾・威し糸:糸の種類(正絹・麻・綿)や色彩、漆・金箔・銀粉の使用など。

  • 箱書・書付:作者名・伝来・修理記録が書かれた箱書きや古文書。

  • 銘や印:甲冑師の銘、工房の刻印、奉納銘など。

こうした細部は、専門業者でないと見落とされがちですが、評価額に数十万円単位の差を生みます。


7.高価買取につながる実践的テクニック

  1. 複数業者の査定を比較する
     同じ鎧でも、業者によって査定額が倍近く違うことがあります。特に武具専門店と一般骨董店では評価基準が異なります。

  2. 出張買取を活用する
     鎧は重量があり、運搬中に損傷するリスクもあります。出張査定なら、その場で正確な評価を受けられ、手間もかかりません。

  3. オークションや委託販売も検討
     急がない場合は、業者の委託販売サービスを利用するのも一手です。国内外のコレクター向けに販売されるため、直売よりも高値で取引されることもあります。

  4. 査定前に撮影しておく
     状態を記録しておくことで、後日トラブルを防げます。また、業者によっては写真査定を受け付けている場合もあり、事前に概算を知ることが可能です。


8.まとめ:鎧を高く売るための最重要ポイント

鎧は、単なる骨董ではなく、日本の武士文化と美術工芸の結晶です。高価買取のカギは「正確な時代判断」「専門業者の選定」「付属品の有無」「保存状態」「由来の明確さ」にあります。

特に戦国期の実戦用具足、名工制作の甲冑、家紋入りや武将伝来の品は、コレクター需要が非常に高く、高額査定が見込めます。
また、査定前の準備や清掃・保管方法を正しく行うことで、状態を維持し、より良い条件での取引が可能になります。

もし蔵や実家に眠っている鎧があれば、まずは専門鑑定士による無料査定を受けてみることをおすすめします。
一見古びた甲冑でも、歴史を語る「唯一無二の価値」が秘められているかもしれません。

鎧を売るなら銀座古美術すみのあとへ

古美術すみのあとでは出張買取に加え、ご自宅の整理や生前整理・終活、コレクションの処分・整理・断捨離、またはご遺品の整理、そして解体に伴う倉庫や納戸・納屋・蔵の整理も承っておりますのでお気軽にご相談下さい。LINEなどweb査定も無料で行っておりますのでご遠慮なくお問い合わせください。

銀座古美術すみのあとでは、骨董品、掛け軸、中国書画、仏像、仏教美術、工芸品、煎茶道具、韓国、朝鮮美術、茶道具、瓢箪、戦前絵葉書、古写真、版画・リトグラフ・植木鉢、竹籠、和本、古書など、幅広いジャンルの買取をさせていただいております。

業界実績40年の確かな目利きで、お客様の大切なお品物を査定させていただいています。

お品の背景や、現在の価値なども含めて、丁寧にご説明し、多くの買取業者の中でもご納得いただけるような買取金額を提示させていただいており、「古美術すみのあとに相談して良かった!」と言っていただけるようなお取引を心がけていますので、安心してください。

もちろん、ご納得頂けない場合は、売らなくても大丈夫です。

品物の点数が多い場合や、ご自身では整理できない状態にある場合は、現地に訪問させていただくことも可能です。

全国どこでも無料で出張買取をおこなっていますので、まずはお問い合わせください。

お電話にてヒアリングさせていただいた後、訪問日時を調整させていただきます。

訪問当日は専門スタッフが丁寧に査定させていただき、金額にご納得いただけましたら、その場で現金でお支払いいたします。

また、出張買取以外にも、骨董品を持ち込みされたい方の店頭買取や、宅配買取も受け付けています。

宅配される前に必ずお電話にて、宅配買取をご希望の旨をお伝えください。

創業1985年!買い取り専門「銀座 古美術 すみのあと」はこちらです


骨董買取専門店 の査定買取

東京美術倶楽部(桃李会 集芳会 桃椀会 所属)

■電話

0120-410-314

■住所

【銀座本店】〒104-0061 東京都中央区銀座1-5-7 アネックス2福神ビル6F

【京都営業所】〒612-0033 京都市伏見区深草寺内町861-6 ※京都営業所は出張買取のみとなります。

【長野営業所】〒398-0003  長野県大町市社6886-2 ※長野営業所は出張買取のみとなります。

■営業時間

9時~20時(電話受付のみ。店舗営業時間は異なります)

■定休日

水曜・木曜
※店頭買取(11時~16時)は毎月 第1・2日曜日のみ受付ております。

この記事を書いた人

東京美術倶楽部 桃李会
集芳会 桃椀会 所属

丹下 健(Tange Ken)

丹下 健(Tange Ken)

創業40年の経験と知識、そして独自のネットワークなどを活かして、
お客様の大切なお品物を確かな鑑定眼で査定させていただきます。

作品の背景や、現在の価値なども含めて、丁寧にご説明し、
ご納得いただけるような買取金額を提示させていただいております。