- 現代絵画
現代絵画は何が売れるの?
現代絵画は何が売れるの?
現代絵画は大変人気のあるジャンルですが、どんな作品がよく売れるのでしょうか。
表現手法が日々多用化されている現代アートは、他の美術品に比べて価値が高いと言われています。
「現代アートを持っているだけで所有者のステータスが上がる」と言われるほど現代アートの評価は高いのですが、それまであまり評価されておらず、価値が低かったものが、何かの拍子に急激に価値を上げることがあるなど、買取市場での相場がかなり流動的なので、注意が必要なジャンルでもあります。
目次
現代絵画・現代美術(アート)の歴史
現代絵画を含む、現代美術・現代アート、コンテンポラリー・アートとは、美術史における20世紀後半の第二次世界大戦後の1950年以降から、21世紀までの美術を指します。
現代アートの大まかな定義は、現代社会の情勢や問題を反映し、それらの批評性を感じさせる作品であることです。
絵画以外にも彫刻、映像、インスタレーション、アナログからデジタルまで、表現方法は多岐にわたります。 作品とそれを鑑賞する人が対話することで作品が完成するのが特徴です。
現在、話題となっているバンクシーも、現代アートの代表的な作家(路上芸術家)で、街中の壁などに反資本主義や反権力など政治色が強いグラフィティを残し、その都度、大きな反響を呼んでいます。
そんな現代アートのはじまりは、マルセル・デュシャンという一人の美術家の登場で幕を開けました。
マルセル・デュシャンの登場
マルセル・デュシャンが1917年に制作した「泉」という作品が、現代アートのはじまりと言われています。
「泉」は、男性用小便器に「R.Mutt」「1917」とだけサインされている作品です。
デュシャンは「泉」によって、「アートは目で見て楽しませるだけでなく、考えさせるもの」という価値観を生み出しました。
便器という日用品がそのまま作品として突如展示されることで、これを見た人は「これはアートなのか?」と考えさせられます。
こういった思考や心の動きが生まれることこそがデュシャンの意図であり現代アートの根底にある考え方です。
それまでの芸術は「本物そっくりに描けている」「色彩が美しい」といった目で見える部分が評価の上で重視されていました。
そのような芸術をデュシャンは目から得られる刺激を楽しむ「網膜的絵画」として批判しました。
また、近代以前の美術は宗教、権力者や王侯貴族のために描くプロパガンダ的な意味合いも強かったのです。
デュシャンはその代案芸術として精神(脳)に快楽を与える、精神に刺激を受けるアート、思考を生み出すアートを提唱しました。
このことからアートは「デュシャン以前、デシャン以降」とも表現され、その思想が現代アートに大きな影響を与えています。
抽象表現主義とは
抽象表現主義とは、1940年代後半から50年代にかけてアメリカ、特にニューヨークを中心に隆盛した芸術様式です。
46年に美術批評家のロバート・コーツによって命名されました。
第二次世界大戦前は、パリが美術の中心となっていましたが、第二次世界大戦以降、ヨーロッパの前衛芸術家たちがニューヨークに亡命したことで、ニューヨークがアートの中心地となりました。
ジャクソン・ポロック、バーネット・ニューマン、マーク・ロスコ、ウィレム・デ・クーニング、ロバート・マザウェルなどのアーティストを中心に抽象表現主義が生まれました。
現代絵画は何が売れるの?高額買取のポイント!
現代絵画の高額買取のポイントは下記のとおりです。
・アーティストがわかるもの
・保存状態が良いもの
・付属品の有無(額縁・保証書・鑑定書など)
現代アートは特にトレンドに大きく左右されるため、売却を検討している作品の作者がどの程度注目を集めているかを把握し、売却する時期を検討することが大切です。
古美術すみのあとでは、常に世の中の動向に目を配り、現代アートのトレンドを把握しております。
お手元にある作品について、分からないことがありましたら、なんでもご相談ください。
著名な現代絵画の画家(アーティスト)
現代アートの買取において、有名だったり人気のあるアーティストの作品の方が、高く売れる傾向にあります。
著名で人気のあるアーティストについてご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてください。
草間彌生
草間彌生は長野県生まれの芸術家で、水玉模様やカボチャなどのモチーフを用いた作品を多く描いています。
展覧会やルイ・ヴィトンとのコラボレーションなどが話題となり、老若男女問わず人気があります。
代表作品は、「南瓜」「きのこ」「夏の宵」などです。特に「南瓜」をテーマにした作品は人気が高い傾向にあるので、絵画買取市場でも需要があるでしょう。
過去には、草間彌生の版画作品に210万円もの買取額がついた実例があり、本画(本人が直接描いた絵)ですとかなりの高額で買取される可能性があります。
村上隆
村上隆は、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の客員教授を勤めていたこともある、日本の現代美術家、ポップアーティスト、映画監督です。
近年ではアニメポップ的な作風が特徴ですが、アニメーターを志したり、日本画の浮世絵に影響された過去をもちます。
村上隆が生み出した代表的なキャラクターは「お花」です。中央にスマイルがついているのが特徴的なカラフルな大小の花です。
ファッションブランドとのコラボなどでも話題となっており、特に若い世代に人気のアーティストです。
レオナール・フジタ(藤田嗣治)
レオナール・フジタとは、日本生まれの画家・藤田嗣治のフランス帰化後の洗礼名です。
藤田はエコール・ド・パリを代表する画家として知られており、油性の下地に水性の墨で描く技法を生み出しました。
猫や女性、キリスト教を多くモチーフに描き、その女性像は「乳白色の肌」と呼ばれフランスで大絶賛されました。
その乳白色を活かした「タピスリーの裸婦」は京都国立近代美術館に所蔵されています。
「少女」や「猫」をモチーフにした絵画作品はコレクターからも人気があると言われており、絵画買取市場でも需要が高くなっています。
さらに、斜め45度を向いた女性の画は、美しい角度であることから、買取評価が上がることもあります。
その他の著名な作家
他にも著名な作家は数多くおり、それぞれに多くのファンがいます。
片岡球子・東山魁夷・岡本太郎・藤城清治・加山又造・絹谷幸二・千住博
・奈良美智・アンディー・ウォーホル・鈴木ヒラク・佐野 凛由輔・KYNE Backside works.・会田誠・buggy・TIDE AZUSA IIDA・友沢こたお・Yukari Nishi・渡邉 城大 など
現代絵画の買取は古美術すみのあとへお任せください
古美術すみのあとは、1985年に創業し、中国美術・中国書画を中心とした骨董品の売買を行っており、業界実績は40年以上。
「すみのあとに相談して良かった!」と言って頂けるような取引を心がけており、大切なお品物をお預かりする際は、細心の注意を払うとともに、丁寧で適正な査定を行っております。
品物の点数が多い場合や、ご自身では整理できない状態にある場合は、現地に訪問させていただくことも可能です。
無料で全国どこへでも出張買取に伺いますので、ご相談ください。
現代絵画の買取も強化中です。現代絵画・美術(アート)はトレンドにより、価格が大きく変動する難しいジャンルですが、古美術すみのあとでは、常に現代アートのトレンドを把握しておりますので、安心してご相談ください。
この記事を書いた人
東京美術倶楽部 桃李会
集芳会 桃椀会 所属
丹下 健(Tange Ken)
創業40年の経験と知識、そして独自のネットワークなどを活かして、
お客様の大切なお品物を確かな鑑定眼で査定させていただきます。
作品の背景や、現在の価値なども含めて、丁寧にご説明し、
ご納得いただけるような買取金額を提示させていただいております。