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2025.09.02

竹籠作家作品を高価買取|伝統の技を正しく評価します

竹工芸は、日本の伝統工芸の中でも特に繊細さと実用性を兼ね備えた分野として、古くから多くの人々に愛されてきました。その中でも竹籠は、日常の道具でありながら美術的な価値を持つ作品として、また茶道・華道の道具や鑑賞工芸として高く評価されています。特に著名な竹籠作家による作品は、細やかな編み込み技術や独自の美意識が表現されており、単なる実用品を超えた「工芸美術」として国内外のコレクターから注目を集めています。

竹籠作家には、人間国宝に認定された飯塚琅玕斎(いいづか ろうかんさい)をはじめ、前田竹房斎、田辺竹雲斎、早川尚古斎など、竹工芸の歴史を築いた名匠が数多く存在します。彼らの作品は、竹という自然素材の持つしなやかさや力強さを最大限に生かしながら、緻密な造形と美的感覚を融合させています。そのため、一見すると素朴な籠であっても、作家の銘や来歴、保存状態によって市場価値が大きく変わるのが特徴です。

近年では、海外の美術館やコレクターからも竹工芸への関心が高まり、オークションにおいて高額で取引される例も増えています。特に茶道具として用いられた花籠や、華道の家元に伝わった由緒ある竹籠は、希少性と歴史的背景が加わることでさらに価値が高まります。また、近代から現代にかけて活躍する作家の作品も、美術的な評価とともに将来的な価値上昇が期待されるジャンルとして人気を博しています。

当店では、竹籠作家作品の価値を正しく見極めるために、専門知識を持つ鑑定士が一点一点丁寧に査定いたします。作家名の確認は

もちろん、技法、時代背景、保存状態、さらには市場の需要動向まで総合的に判断し、適正な価格をご提示いたします。蔵整理や遺品整理で出てきた竹籠が、実は高名な作家の手による作品であった、というケースも少なくありません。ご自宅に眠る竹籠作品の価値を知りたい方は、ぜひ一度ご相談ください。

私たちは、竹工芸の美と技を未来へ受け継ぐため、誠実で透明性のある買取を心がけています。大切に受け継がれてきた作品を次の世代へと繋ぐ橋渡し役として、信頼いただける査定・買取サービスを提供いたします。

著名な竹籠作家10人の解説

1. 飯塚琅玕斎(いいづか ろうかんさい, 1890–1958)

竹工芸の巨匠として最も広く知られる存在で、人間国宝(重要無形文化財保持者)に認定された名匠です。琅玕斎は、竹の持つ柔軟さと強靭さを自在に操り、華道や茶道に用いる花籠を中心に制作しました。特に「編みの芸術家」と呼ばれるほど高度な編組技法に優れており、実用性と造形美を兼ね備えた作品は現在でも国内外の美術館に所蔵されています。市場においても飯塚琅玕斎の花籠は高額で取引され、保存状態が良好な作品や花押の入った箱付きのものは数十万円から数百万円に達することもあります。

2. 早川尚古斎(はやかわ しょうこさい, 1877–1938)

竹工芸を芸術の領域に高めた革新者であり、京都を拠点に活躍しました。彼は従来の実用的な竹籠にとどまらず、彫刻的な美意識を取り入れた作品を数多く残しています。中でも、茶道具や床飾りとしての花籠は洗練された美を誇り、千家流の茶人からも高く評価されました。尚古斎の作品はその希少性と美術的完成度から、骨董市場で高値を維持しており、特に初期の作品は収集家垂涎の的となっています。

3. 前田竹房斎(まえだ ちくぼうさい, 1872–1950)

大阪を中心に活動した竹工芸作家で、茶人との交流が深く、茶道具としての花籠に力を注ぎました。竹房斎の作風は、端正で無駄のない造形に特徴があり、茶の湯の精神に寄り添うような静謐さを湛えています。その作品は茶室での実用に即しており、今でも茶道具商やコレクターからの需要が根強いです。署名入りの花籠や共箱付きの作品は市場で特に評価が高く、近年では海外のオークションでも注目を集めています。

4. 田辺竹雲斎(たなべ ちくうんさい, 初代 1877–1937)

大阪の竹工芸を代表する家系「竹雲斎」の初代であり、以後代々その名を継いでいます。初代は大胆かつ緻密な編み込みにより独自の作風を築き、花籠や茶道具のみならず、鑑賞用の芸術作品としての竹工芸を展開しました。竹雲斎の系譜は現在も続いており、二代目、三代目、四代目と現代に至るまで高い評価を得ています。特に初代や二代目の作品は市場価値が高く、国内だけでなく海外コレクターからの需要も強いのが特徴です。

5. 渡辺籐斎(わたなべ とうさい, 1875–1933)

関東地方で活躍した竹工芸作家で、華道や茶道の道具として花籠や掛花入れを多く手がけました。籐斎の作品は繊細な細工と品格のある造形に定評があり、使用される竹材の選別や仕上げの美しさに職人としてのこだわりが感じられます。市場では比較的入手が難しいため、コレクターの間では評価が高く、希少性ゆえに高値で取引されることも少なくありません。

6. 生野祥雲斎(しょうの しょううんさい, 1904–1974)

戦前から戦後にかけて活躍した竹工芸作家で、人間国宝にも認定されています。彼の作品は伝統的な竹籠に加え、近代的な造形美を取り入れた点に特徴があります。竹の持つ線的な美しさを最大限に生かし、現代彫刻的な作品へと昇華させた功績は大きく、国内外で高く評価されています。特に展覧会出品作や署名入り作品は市場で人気が高く、美術工芸の文脈でコレクションされることも多いです。

7. 田辺竹雲斎(二代, 1910–2000)

初代の後を継いだ二代竹雲斎は、父の作風を受け継ぎつつもさらに洗練された造形を追求しました。伝統技法を守りながらも現代的な美意識を作品に取り入れ、日本だけでなくアメリカやヨーロッパの展覧会にも出品。竹工芸の国際的な評価を高める一翼を担いました。二代目の作品は保存状態の良いものが市場で人気を集め、特に茶道具関連は安定した価格を維持しています。

8. 勝城蒼鳳(かつしろう そうほう, 1951–)

現代竹工芸の第一人者であり、伝統を踏まえながら革新的な表現を試みている作家です。彼の作品は竹を単なる素材ではなく、彫刻的・建築的要素を持つ表現媒体として扱う点に特徴があります。すでに国内外の美術館に作品が収蔵されており、現代美術としての評価も高いです。市場においては今後さらに価値が高まる可能性があり、投資的な観点からも注目されています。

9. 藤沼昇(ふじぬま のぼる, 1945–2015)

現代竹工芸の重要な担い手であり、繊細かつ斬新な編み技術に定評がある作家です。藤沼の作品は、竹の持つしなやかな線を大胆に用いた抽象的造形が特徴で、現代アートとの融合を試みた点が評価されています。彼の作品は国内外の美術展で受賞歴があり、竹工芸を新たな地平へと導いた存在といえます。市場ではすでに希少性が高まり、今後さらに評価が上昇することが予想されます。

10. 四代 田辺竹雲斎(1973–)

現代における竹工芸の旗手であり、竹雲斎家の四代目。伝統を守りつつ、巨大なインスタレーションや現代美術的な表現を行うなど、世界的に注目を集めています。ニューヨークやロンドンの美術館でも作品が展示されており、従来の「竹籠」の枠を超えた新しい可能性を切り拓いています。市場ではすでに高い評価を得ていますが、今後さらに国際的な評価が進むにつれて、作品価値の上昇が見込まれます。


まとめ

竹籠作家の歴史を振り返ると、実用品から美術品へ、さらに現代美術の領域へと発展してきた流れが明確に見て取れます。飯塚琅玕斎や早川尚古斎といった近代の名匠が基礎を築き、田辺竹雲斎の系譜や生野祥雲斎がその伝統を継承、さらに勝城蒼鳳や四代竹雲斎ら現代作家が国際的評価を高めています。こうした作家の作品は、茶道具・華道具としての実用価値を超え、芸術品・投資対象としての側面も強くなっています。市場における評価は今後も変動しますが、著名作家の作品は安定した需要があり、コレクション価値が高いといえるでしょう。

著名な竹籠作家10人と作品の魅力・買取の実際

1. 飯塚琅玕斎(いいづか ろうかんさい)

竹工芸を代表する巨匠で、人間国宝に認定された名作家です。代表作には、茶道で重宝される「花籠」や「掛花入れ」があり、繊細な編み込みが特徴です。市場では 共箱・花押入りの花籠は数十万円以上 で取引されることもあります。特に「白梅籠」など名称が付いた作品はコレクターに人気で、高価買取の可能性が高いです。

2. 早川尚古斎(はやかわ しょうこさい)

「竹の美を芸術に高めた作家」として知られます。代表的な作品は「花入籠」「掛花入」で、千家流茶道でも用いられました。茶道具商で取引される例が多く、保存状態が良いと100万円を超える落札例もあります。茶道具との関わりが深いことから、茶人や愛好家からの需要が安定しています。

3. 前田竹房斎(まえだ ちくぼうさい)

茶道具としての花籠に秀でた作家です。代表作には「四方籠」や「掛花籠」があり、形状の端正さに定評があります。シンプルながら茶の湯の精神を体現しているため、茶人の間で人気が高く、10万~50万円前後で取引されることが多いです。

4. 初代 田辺竹雲斎(たなべ ちくうんさい)

大阪の竹工芸を代表する家系の始祖。代表作に「乱編花籠」「耳付き花籠」などがあり、大胆な構成と緻密な編みの融合が特徴です。現在市場では 30万円以上の評価 を受けることが多く、希少性の高い作品はさらに高額です。

5. 渡辺籐斎(わたなべ とうさい)

関東で活躍し、繊細な「掛花入」や「茶花籠」で知られます。小型ながら細工が緻密で、コレクターの評価が高いです。市場では作品の流通が少なく、希少性から 状態が良ければ20万~80万円前後 の買取例があります。

6. 生野祥雲斎(しょうの しょううんさい)

人間国宝に認定された現代竹工芸の巨匠。代表作は「花籠」「竹彫刻的造形作品」で、近代的な造形美を取り入れています。ニューヨークなど海外美術館に収蔵例があり、国際的評価が高いです。市場では 展覧会出品作が100万円以上 になることもあります。

7. 二代 田辺竹雲斎

初代の流れを受け継ぎつつ、より洗練された作風を展開しました。代表作には「耳付き花籠」「茶掛花籠」などがあります。戦後の茶道具市場で高く評価され、10万円台から50万円台の安定した相場を持ちます。共箱や署名の有無が査定の分かれ目です。

8. 勝城蒼鳳(かつしろう そうほう)

現代竹工芸の第一人者で、彫刻的・建築的要素を取り入れた作品で知られます。代表作には「雲流籠」や大規模な竹のインスタレーションがあり、すでに国内外の美術館に収蔵されています。市場では現代作家の中でも評価が高く、30万円~100万円を超える作品も存在します。

9. 藤沼昇(ふじぬま のぼる)

現代的な抽象造形の竹籠を得意とした作家です。代表作には「線象花籠」など、竹を大胆に曲線的に扱った作品が多く、現代アート的な要素が強いです。市場では希少性が高く、20万~80万円前後の取引が見られます。

10. 四代 田辺竹雲斎

現代を代表する竹工芸作家で、伝統の枠を超えた作品を世界に発表しています。代表作はニューヨーク・メトロポリタン美術館やロンドンの美術館に展示された大規模な竹インスタレーション。小型の花籠や現代的な造形作品も制作しており、現代美術的価値が高く100万円以上で評価されるケースもあります。


まとめ:竹籠作家作品の買取ポイント

  • 作家名(銘・署名)の確認:飯塚琅玕斎や竹雲斎家系は特に評価が高い。

  • 共箱・花押の有無:買取額を左右する重要な要素。

  • 作品ジャンル:花籠・掛花入・茶道具は市場人気が高い。

  • 保存状態:竹は乾燥や割れに弱いため、状態が良好な作品は高額査定対象。

  • 海外需要:現代作家や人間国宝作品は海外オークションでも評価が高い。

竹籠作家の作品は、単なる工芸品ではなく「芸術品」としての価値が確立されています。蔵整理や遺品整理で出てきた竹籠が実は著名作家の手によるものだった、というケースも多いため、専門知識を持つ業者への相談が高価買取への近道です。

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この記事を書いた人

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丹下 健(Tange Ken)

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