骨董コラム
  • TOP
  • 骨董コラム
  • 韓国美術の買取について、その歴史と高く売る方法をご紹介!
  • 韓国・朝鮮美術
2025.05.21

韓国美術の買取について、その歴史と高く売る方法をご紹介!

韓国美術は、その深い歴史と豊かな文化背景に裏打ちされた独自の美的感覚を持ち、日本国内でも多くの愛好家に支持されております。朝鮮王朝時代に栄えた青磁や白磁、李朝家具、仏教美術、民画(ミンファ)など、韓国ならではの芸術品は、時代を越えて今なお高い芸術的価値を保ち続けており高価買取が望めます。とりわけ、手仕事の温かみが感じられる李朝白磁や木工品、また細密な筆致で描かれた書画などは、コレクターの間でも高く評価されております。

近年では、国内外の美術市場において韓国美術の注目度が高まりつつあり、希少性や保存状態の良い作品に関しては、思いがけない高値で取引されることも珍しくありません。そのため、韓国美術品の売却をお考えの方にとって、信頼できる専門業者による正確な買取査定と丁寧な対応は、非常に重要なポイントとなります。

当店では、長年にわたり東アジア美術を中心に取り扱ってきた経験豊富な査定士が在籍しており、韓国美術特有の背景や制作技法、作家の評価などを総合的に判断し、適正な価格をご提示いたします。また、お客様の大切なお品物を一つひとつ丁寧に拝見し、その魅力や価値を的確に見極めた上で、納得のいくお取引ができるよう努めております。

「祖父母から譲り受けた李朝時代の陶磁器があるが価値がわからない」「古い掛け軸や屏風が眠ったままになっている」「コレクションの整理を考えている」など、どのようなご相談でも構いません。初めての方でも安心してご利用いただけるよう、無料査定や出張買取など、さまざまなサービスをご用意しております。

韓国美術品のご売却をお考えの際は、ぜひ当店にお任せください。美術品への深い理解と確かな目利きを持つ専門スタッフが、誠実にご対応させていただきます。

韓国美術の歴史

韓国美術は、紀元前の先史時代から現代に至るまで、長い時間をかけて育まれてきた豊かな文化的表現のひとつでございます。その歴史は多様な王朝と民族の興亡に伴い、宗教や哲学、社会情勢と深く結びつきながら変遷を重ねてきました。本稿では、時代ごとの美術の特徴や代表的なジャンルについて、詳しくご紹介いたします。


1. 先史時代の美術(旧石器時代~青銅器時代)

韓国半島における美術の起源は、旧石器時代にまでさかのぼります。この時期の遺物としては、打製石器や動物の骨を用いた道具などが見つかっております。美術というよりは実用的な性質が強いものの、装飾的意図を持つ文様も一部に見られ、すでに人々の中に美意識が芽生えていたことがうかがえます。

続く新石器時代には、櫛目文土器(櫛目模様を施した土器)が普及し、その幾何学的文様は韓国美術の原初的な装飾性を示しております。青銅器時代に入ると、祭祀用の青銅鏡や銅剣、石製装飾品が制作され、宗教的・権力的象徴としての美術の役割が明確になります。


2. 古代三国時代(高句麗・百済・新羅)

紀元前1世紀から紀元後7世紀頃にかけて、韓半島では高句麗、百済、新羅の三国が栄え、それぞれ独自の美術文化を築き上げました。

高句麗では、特に古墳壁画が有名で、鮮やかな色彩と躍動感にあふれる人物・動物画が描かれております。武人、舞踊、狩猟、天体などを題材にした壁画は、当時の生活や信仰、思想を伝える貴重な資料でございます。

百済は、日本との文化交流も盛んであり、仏教美術の発展が顕著でした。仏像や仏教寺院建築においては、洗練された造形と優美な表現が特徴で、現存する「百済観音像」などはその優雅さで知られます。

新羅では、特に金属工芸が高度に発達いたしました。新羅の黄金文化は世界的にも評価が高く、金冠、金製装飾品、金銅仏などに見られる緻密な技術と豪華さは、王権の象徴であるとともに美術的価値も極めて高いものです。


3. 統一新羅時代(7世紀後半~935年)

新羅が朝鮮半島を統一した後の時代は、仏教が国家的な宗教として定着し、仏教美術が一層発展いたしました。この時代には、多くの石造仏像や石塔が制作され、慶州の仏国寺や石窟庵に見られるような高度な石彫技術が完成されました。

また、金銅仏の製作も盛んであり、釈迦如来像、弥勒菩薩半跏思惟像などがその代表です。これらは仏教思想を視覚的に表現するために、身体表現、衣文の彫刻、表情などが精緻に仕上げられており、韓国仏教美術の黄金期と称されております。この時代の韓国美術は高価買取が望めます。


4. 高麗時代(918~1392年)

高麗時代は、韓国美術における陶磁器と仏教美術の絶頂期ともいえる時代でございます。

この時代において最も評価が高いのは、**高麗青磁(高麗青瓷)**です。青磁は中国・宋から技術が伝わり、高麗において独自の美意識に基づく発展を遂げました。特に象嵌技法(象嵌青磁)は、高麗独特のものとされ、白と黒の化粧土で模様を描いた後、青磁釉をかけて焼成することにより、繊細で幻想的な装飾が実現されました。

また、高麗は仏教国家としても知られており、仏画(仏を描いた絵画)や写経(経典の写し)も数多く制作されました。装飾性の高い金泥写経や華やかな仏教壁画は、宗教的信仰と芸術的完成度が融合した作品群として現在でも高く評価されており高価買取が望めます。


5. 李氏朝鮮時代(1392~1897年)

李氏朝鮮時代は、儒教を国教としたことにより、前代の仏教美術に代わって儒教的な実用美術が主流となりました。この時代の美術は、簡素で実直、かつ知性的な美意識に基づいており、独特の品格を持っており買取対象となります。

代表的な分野としては以下の通りです。

  • 白磁(李朝白磁):朝鮮陶磁の代表であり、シンプルで清廉な美しさが特徴です。官窯によって生み出された器形は、儒教的な清貧の思想と通じております。白磁の韓国美術は買取対象となります。

  • 書画:士大夫層の文化人たちは、書道や山水画、人物画などを嗜みました。特に「文人画」と呼ばれる水墨画は、中国の影響を受けつつも、朝鮮独自の写実的・静寂的表現を特徴としております。韓国書画も買取対象となります。

  • 民画(ミンファ):庶民の間で発展した装飾絵画で、動物や植物、神仏などを描いた素朴で生命力あふれる絵画です。風俗画や十二支図などが人気でした。

また、家具や漆器、刺繍などの生活美術も発展し、実用品でありながらも装飾性を兼ね備えた作品が多く残されております。


6. 近代・現代の韓国美術(20世紀~現在)

20世紀に入り、日本統治時代や朝鮮戦争を経て、韓国美術は西洋美術との接触を通じて大きく変容いたしました。写実主義、抽象表現、現代アートなど、さまざまな潮流が取り入れられ、多様化が進みました。

特に1960年代以降、韓国では**単色画(Dansaekhwa)**と呼ばれるミニマルで抽象的な絵画運動が台頭し、国際的に評価される作家も登場しております。白や黒を基調とした表現により、東洋的な精神性と西洋的な現代美術が融合した独自のスタイルを確立いたしました。

近年では、ビデオアートの先駆者ナム・ジュン・パイクをはじめ、世界の現代アート市場でも注目される韓国人作家が増え、韓国美術は伝統と革新を両立させながら、グローバルな評価を受けるに至っております。


おわりに

韓国美術は、古代から現代に至るまで、常に社会と文化の変化に呼応しながら進化してまいりました。儒教や仏教などの思想的背景、王朝の美意識、庶民文化の影響などが複雑に絡み合い、奥深い芸術世界を築いております。その多様性と独創性は、今日の世界においてもなお、多くの人々に感動を与え続けております。

韓国美術に触れることは、単なる美的鑑賞にとどまらず、歴史や思想、人々の生活までも垣間見ることができる、貴重な文化体験となることでしょう。

韓国美術を高く売るためのポイント

韓国美術は、その独自性や東アジア文化とのつながりの中で形成された深い歴史と美意識を持っており、近年、国内外のコレクターからの注目度が高まっております。特に李朝白磁、高麗青磁、仏教美術、民画などは、保存状態や希少性によっては思わぬ高値がつくこともございます。本稿では、そうした韓国美術品を少しでも高く売却するための具体的なポイントをご紹介いたします。


1.価値のあるジャンルを見極める

韓国美術の中でも、特に市場で高値がつきやすいジャンルには以下のようなものがございます。

① 李朝白磁(朝鮮白磁)

儒教思想のもとで発展した李氏朝鮮時代の白磁は、簡素で洗練された美しさから高い評価を受けております。特に「月壺(달항아리/タルハンアリ)」と呼ばれる大壺や、青花(コバルトで模様を描いた)作品などは希少性も高く、状態が良ければ数百万円に達することもあります。

② 高麗青磁

象嵌技法による装飾が施された高麗青磁は、韓国陶磁の至宝とされ、日本国内のコレクターからも根強い人気を誇ります。完全な形で残っているもの、あるいは官窯で焼かれたと推定される品は、特に高額査定が期待されます。

③ 仏教美術

仏像、仏画、仏具などの仏教美術も高い評価を受けます。金銅仏、木彫仏、石仏など、保存状態が良好なものや、製作年代が明確なものは特に価値がございます。

④ 書画・民画(ミンファ)

書や水墨画は士大夫層の文化を反映したもので、作品の作者が特定できるもの、あるいは構図や筆致に独自性のあるものは高値で取引されることがあります。民画は庶民の間で親しまれた絵画であり、素朴ながらも力強い表現が評価されております。

⑤ 李朝家具・工芸品

薬箪笥(ヤクタンス)、文箱、螺鈿細工、漆器などの家具や工芸品も人気です。特に漆芸の施された作品や、使い込まれた味わいのある家具は、インテリア用途としても需要があります。


2.状態の確認と保存方法

高く売却するためには、美術品の「状態」が最も重要な要素の一つです。以下の点を確認・整備することで査定額を高めることができます。

① ヒビ・欠け・補修の有無

陶磁器の場合、微細なヒビ(貫入)や欠けがあるかどうかは大きな評価ポイントになります。修復の痕が見られる場合には、事前に伝えることが望ましいです。

② 汚れや埃の除去

汚れがひどいまま査定に出すと、本来の価値を見極めてもらえない可能性がございます。柔らかい布などで表面を優しく拭き取る程度のクリーニングは有効ですが、無理な水洗いや薬品の使用はかえって価値を下げることがあるため、注意が必要です。

③ 湿度と光の管理

紙類や木工品は湿気や紫外線に弱いため、保管環境を整えておくことも重要です。箱に入れて風通しの良い場所で保管するなどの配慮が将来的な評価にもつながります。


3.付属品や来歴を整理する

作品本体だけでなく、共箱・栞・鑑定書・由緒書・展覧会出品歴などが揃っていることで、査定額は飛躍的に向上いたします。

① 共箱(共蓋)

書画や陶磁器などにおいて、作家の署名や印が記された共箱は、その真贋や価値を裏付ける大切な証拠となります。

② 来歴(プロヴナンス)

「いつ、誰から入手したか」「どのような展覧会で展示されたか」などの記録があれば、作品の信用性と市場価値を大きく高めることができます。

③ 鑑定書・資料

著名な専門家や美術館による鑑定書がある場合は、それだけで価格が数倍になることもございます。また、古書やカタログに掲載されている場合も、その該当箇所を提示することで評価が上がる可能性がございます。


4.信頼できる業者を選ぶ

売却先の選定は、価格に直結する最重要ポイントです。以下のような観点で買取業者を選ぶことをおすすめいたします。

① 韓国美術に詳しい専門業者

東洋美術全般を扱う業者でも、韓国美術に特化した知識を持つ担当者がいる買取業者であれば、適正な価格で評価してもらいやすくなります。

② 買取実績が豊富であること

過去にどのような韓国美術品を取り扱ってきたかを確認することで、その買取業者の信頼性を判断できます。特に高麗青磁や李朝白磁の実績がある業者であれば安心です。

③ 出張査定・無料査定の有無

査定だけでも無料で対応してもらえる業者であれば、相見積もりも可能ですし、売却の判断がしやすくなります。自宅に来てもらえる出張査定は、重い家具や壊れやすい陶磁器などを運ぶ手間も省けるため便利です。


5.売却のタイミングを見極める

市場の需要やトレンドに応じて、売却のタイミングを調整することも高値売却のコツでございます。

① 展覧会や特集がある時期

韓国美術に関連する特集がテレビや雑誌で紹介された直後や、美術館で関連展が開催されている時期は、需要が高まり、買取価格も上昇する傾向があります。

② 海外市場との連動

韓国美術は、韓国本国だけでなくアメリカや中国のコレクターにも人気があります。国際的なアートフェアの時期や、海外オークションが活発なタイミングを見計らって売却するのも戦略の一つです。


6.オークションを活用する

通常の業者買取に加えて、オークションに出品するという選択肢もございます。特に希少性の高い作品であれば、オークション形式により競り上がることで高額になるケースもございます。

① 国内美術オークション

日本国内の大手オークション会社(例:毎日オークション、シンワアートオークションなど)でも韓国美術の出品が増加傾向にあります。

② 海外オークション

高麗青磁や李朝白磁などは、クリスティーズやサザビーズといった海外オークションで高値を付けることも多く、英語や韓国語に対応できる代行業者を通じて出品する方法もございます。


結びに

韓国美術を高く売却するためには、単に「価値があるかどうか」を知るだけではなく、「どういった相手に、どのような状態で、どのタイミングで売るか」を見極めることが重要です。特に、作品のジャンルや背景を理解し、来歴や付属品を整えた上で、専門知識を持つ信頼できる業者に依頼することで、より高い価格での売却が可能となります。

韓国美術は、東アジア文化の中でも独自性と完成度の高い芸術領域であり、その価値を正しく評価してくれる相手に託すことこそが、作品にとって最も良い未来につながる選択であるといえるでしょう。

韓国美術を売るなら銀座古美術すみのあとへ

銀座古美術「すみのあと」では韓国美術(李朝、民画、仏像等)の買取りを強化しております。

またご自宅の整理や生前整理・終活、コレクションの処分・整理・断捨離、またはご遺品の整理、そして解体に伴う倉庫や納戸・納屋・蔵の整理も承っておりますのでお気軽にご相談下さい。LINEなどweb査定も無料で行っておりますのでご遠慮なくお問い合わせください。

銀座古美術すみのあとでは、仏具のほか、戦前絵葉書、古写真、錦絵、骨董品、掛け軸、中国書画、瓢箪、仏教美術、工芸品、煎茶道具、韓国、朝鮮美術、茶道具など、幅広いジャンルの買取をさせていただいております。

業界実績40年の確かな目利きで、お客様の大切なお品物を査定させていただいています。

お品の背景や、現在の価値なども含めて、丁寧にご説明し、多くの買取業者の中でもご納得いただけるような買取金額を提示させていただいており、「古美術すみのあとに相談して良かった!」と言っていただけるようなお取引を心がけていますので、安心してください。

もちろん、ご納得頂けない場合は、売らなくても大丈夫です。

品物の点数が多い場合や、ご自身では整理できない状態にある場合は、現地に訪問させていただくことも可能です。

全国どこでも無料で出張買取をおこなっていますので、まずはお問い合わせください。

お電話にてヒアリングさせていただいた後、訪問日時を調整させていただきます。

訪問当日は専門スタッフが丁寧に査定させていただき、金額にご納得いただけましたら、その場で現金でお支払いいたします。

また、出張買取以外にも、骨董品を持ち込みされたい方の店頭買取や、宅配買取も受け付けています。

宅配される前に必ずお電話にて、宅配買取をご希望の旨をお伝えください。

創業1985年!買い取り専門「銀座 古美術 すみのあと」はこちらです


骨董買取専門店 中国美術・中国書画の査定買取

東京美術倶楽部(桃李会 集芳会 桃椀会 所属)

■電話

0120-410-314

■住所

【銀座本店】〒104-0061 東京都中央区銀座1-5-7 アネックス2福神ビル6F

【京都営業所】〒612-0033 京都市伏見区深草寺内町861-6 ※京都営業所は出張買取のみとなります。

【長野営業所】〒398-0003  長野県大町市社6886-2 ※長野営業所は出張買取のみとなります。

■営業時間

9時~20時(電話受付のみ。店舗営業時間は異なります)

■定休日

水曜・木曜
※店頭買取(11時~16時)は毎月 第1・2日曜日のみ受付ております。

この記事を書いた人

東京美術倶楽部 桃李会
集芳会 桃椀会 所属

丹下 健(Tange Ken)

丹下 健(Tange Ken)

創業40年の経験と知識、そして独自のネットワークなどを活かして、
お客様の大切なお品物を確かな鑑定眼で査定させていただきます。

作品の背景や、現在の価値なども含めて、丁寧にご説明し、
ご納得いただけるような買取金額を提示させていただいております。