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2022.12.26

香道具を売りたい方へ、抑えておきたいポイントとは!?

香道具の査定は、専門知識が豊富な古美術すみのあとにおまかせください!

ご自宅に眠っている香道具(こうどうぐ)の売却を考えている方は、ぜひ古美術すみのあとへご相談ください。

 

香道(こうどう)は昔から現代まで続く芸道のひとつですが、香道具の使い方がわからない、もう使うことがない、などの理由から、家の奥にしまわれてしまっていることがよくあります。

 

香道具は、骨董品の中でも、マニアックな分野であるため、鑑定には専門的な知識は欠かせません。

古美術すみのあとでは、経験豊富な店主が、丁寧に査定をさせていただきます。

 

香道具の種類や香道の歴史、流派などを詳しく解説しますので、香道具の扱いに困っている方はぜひ参考にしてください。

 

香道具(こうどうぐ)とは

香道具とは、香道(こうどう)のための道具を指す言葉です。

香道は香木の香りを楽しむ芸道です。

 

香木は、主に東南アジアで産出される沈水香木などのことで、チンチョウゲ科の木が真菌などの作用によって樹脂状になったものといわれています。

 

香道具は、香木の香りを観賞するために、香木を割ったり、香りを聞く(嗅ぐ)ための道具で、実用性だけではなく、芸術的な価値の高いものも数多くあります。

 

香道(こうどう)の歴史

「香木」が日本にやってきたのは1400年も前のことだといわれています。

当時、淡路島に流れ着いた香木を島人が拾って、薪と一緒に燃やしたところ大変良い香りがしたので、宮廷に献上したという記述が「日本書紀」にあります。

 

その後、奈良時代ごろから「香」が使われだし、仏教儀式に欠かせないものとして仏教と共に発展しました。

そして「香道」が確立したのは室町時代のこと。足利義政が公家の三條西実隆や志野宗信らに命じて一定の作法やルールを集大成し、現在の香道の基礎をつくりました。

 

江戸時代に入ると、香は武士や貴族だけでなく、豪農や町人の間にも広まり、それまでは男性だけの楽しみでしたが、女性も楽しむようになりました。

しかし、明治時代を迎えると、廃仏毀釈や文明開化の波とともに、日本的ともいえる香道は衰微していきました。

近代では日本独自の伝統文化として見直されつつあります。

 

香道の流派

御家流(おいえりゅう)と志野流(しのりゅう)が二大流派です。どちらも室町時代に確立しました。

 

御家流(おいえりゅう)

御家流の創始者は、三條西実隆。実隆は三代の天皇に仕え、足利将軍家とも親交のある一流の文化人でした。

御家流は、華麗な蒔絵の香道具や、伸びやかで闊達な手前作法が特徴です。目的は香りや雰囲気を楽しむところにあり、貴族や公家の流派と言われています。

 

志野流(しのりゅう)

志野宗信を始祖とした流派で、形の完成を通して心の鍛練を図ることを目的とする「精神修養」として香を取り扱う流派です。武家の流派と言われています。

一子相伝の制度をとっており、家元と共に志野流香道の精神と伝統を生涯に亘り守り続けることを誓約した者(古くは血判の誓約書を家元へ提出)のみが、継承を許されます。室町時代から現在まで香道の道統を唯一途絶えることなく継承してきた流派です。

志野流香道で学んだ伝統、秘伝、および作法等に関する知識、技能を漏らすことは許されません。したがって、志野流香道で学んだ知識などをもとに、自ら流派、組織を立ち上げることもできず、必然的に入門者もほかの流派に比べて少なくなっています。

 

香木の種類

香木とは、心地よい芳香を持つ木材のことです。

香道では、主に東南アジアで産出される沈水香木(沈香)を用います。

それらを六つの産地に分類して、その香りを五種の味覚になぞらえて表現しています。これを「六国五味(りっこくごみ)」といいます。

 

「六国五味」の六国は下記の通りです。

 

・伽羅(きゃら)

産地:ベトナム

そのさまやさしく位ありて、苦味を立るを上品とす。自然とたをやかにして優美なり、譬えば宮人の如し。

 

・羅国(らこく)

産地:タイ

自然と匂いするなり、白檀の匂いありては、多くは苦を主る。譬えば、武士の如し。

 

・真南蛮(まなばん)

産地:インド南西

味甘を主るもの多し、銀葉に油多くいづること真那蛮のしるしとす、然れども外の例にも有るなり、真那蛮の品は伽羅をはじめ、その餘の列より誠にいやしく、譬えば百姓の如し。

 

・真那伽(まなか)

産地:マラッカ

匂ひ軽く艶なり。早く香のうするを上品とす、香に曲ありて、譬えば、女のうち恨みたるが如し。

 

・佐曽羅(さそら)

産地:サスバール(インド)

匂い冷かにして酸味あり上品は焚出しに、伽羅まがう聞あり。しかれども自然と軽くして、余香に替われり。其さま僧のごとし。

 

・寸門陀羅(すもだら)

産地:スマトラ島

前後に自然と酸きことを主る、伽羅にまごう、然れども位薄くして賤しきなり、其の品、 譬えば、地下人の衣冠を着たるが如し。

 

これらを、さらに下記の五味に分類します。

 

・辛(丁字のようなからさ)

・甘(蜜を練ったような香の甘さ)

・酸(梅のような酸っぱさ)

・鹹(汗を拭った手ぬぐいのような塩からさ)

・苦(薬を煎じたような苦さ)

 

このようにさまざまな香りを楽しむ香道では、香を「聞く」と表現し、「嗅ぐ」という表現は不粋とされています。

 

香道具の種類

香道では、線香などのように、直接点火して楽しむような香は用いません。

聞香炉に灰と、おこした炭団を入れて灰を形作り、その上に銀葉という雲母の板をのせ、数ミリメートル角に薄く切った香木を熱して香りを発散させる方法で行います。

銀葉を灰の上で押すことにより、銀葉と炭団の位置を変えることで伝わる熱を調節し、香りの発散の度合いを決めます。

 

香道具の種類や形状、作法などは、流派によって異なります。

 

香道七つ道具と呼ばれるものは下記のとおりです。

 

・香箸(こうばし)

香木が灰の上に落ちた場合につかむために使う象牙あるいは唐木製の箸です。

 

・火箸(こじ)

灰を扱う火箸です。香炉の灰を灰押で平にした後、箸目をつけるためにも使います。

五角六角または丸形の柄は象牙製、唐木製などで、長さは約17㎝あります。

 

・香匙(こうすくい)

香木を香包からすくい、銀葉の上に載せるために使用します。

 

・銀葉挟(ぎんようばさみ)

銀製、あるいは赤銅製の銀葉をつかむための道具です。

 

・鶯(うぐいす)

使用済みの本香包を刺して置く串です。

 

・羽箒(はぼうき)

灰ごしらえのときに香炉の内側、ふちの灰を払うために使う道具です。

昔はトキの羽根を用いたことから、羽箒と呼ばれます。

 

・灰押さえ(はいおさえ)

香炉の中の灰を平らにするためのヘラです。

 

古美術すみのあとでは、香道に関する道具はすべて買取の対象とさせていただいています。

お気軽にご連絡ください。

 

香道具の買取には専門知識が欠かせません!すみのあとへご相談ください

古美術すみのあとは、1985年に創業し、中国美術・中国書画を中心とした骨董品の売買を行っており、業界実績は40年以上。

「すみのあとに相談して良かった!」と言って頂けるような取引を心がけており、大切なお品物をお預かりする際は、細心の注意を払うとともに、丁寧で適正な査定を行っております。

 

香道は茶道・華道・書道と比較すると、マイナーな芸道です。そのため、貴重なお品物でも適正価格で査定できる業者は少ないでしょう。

古美術すみのあとでは、経験豊富な店主が、丁寧に査定をさせていただきますし、査定額の理由につきましても、ご納得いただけますよう丁重にご説明いたします・

 

無料査定は1点から受け付けております。

品物の点数が多い場合や、ご自身では整理できない状態にある場合は、現地に訪問させていただくことも可能です。

 

無料で全国どこへでも出張買取に伺いますので、ご相談ください。

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この記事を書いた人

東京美術倶楽部 桃李会
集芳会 桃椀会 所属

丹下 健(Tange Ken)

丹下 健(Tange Ken)

創業40年の経験と知識、そして独自のネットワークなどを活かして、
お客様の大切なお品物を確かな鑑定眼で査定させていただきます。

作品の背景や、現在の価値なども含めて、丁寧にご説明し、
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